素人PA屋です。
まぁライブハウスによっても違う(場所によってステージ構造が違うから)部分もあるにはありますが、PA側の基本形としては
(2)は、そのモニター聞いてるプレイヤーが欲しい音だけをミックスして出します
です。つまり、(1)はもちろんですが(3)とも全然違う音にするのが普通です。
具体的にどうするかはケースバイケースです。
あくまで一例で
ベースに専用で1つモニターがある場合なら、これは私もアマバンベーシストだからですが、だいたいは歌とギター(と、居てればキーボード)は十分聞こえるくらいの音は欲しいですが、自分のベースはベースアンプの音量が十分なら不要。ドラムも狭いステージで生音が十分聞こえるなら不要と注文します。
ボーカルは、上手いボーカルならたいていは「ベースとサイドギターは絶対に寄こせ。後はギリギリ聞こえりゃいい」と言いますが、下手なボーカルは「自分声を寄こせ寄こせ」と煩いです。だいたい、ボーカルがモニターに何の音を欲しがるかで、ボーカルの実力は完璧にわかります。
ギターも、下手ほど自分の音欲しがりますね。
ドラムは、ベースとサイドギターは欲しがりますが、他の音はケースバイケース。
そんな感じで、理想的には一人一人の欲しい音だけをミックスしてモニターに送りますが、実際にはステージの大きさ等の関係で、かならずしも一人1台のモニターとは限りませんから、微妙にバランスを変えて、とにかく各人が演奏しやすい最大公約数の音を作って流します。
モニター音は、ミキサーで(3)とは別のミックスを作りますので、その意味では「ラインやマイクからひいた直の音をミックスし直した音」になります。
また、機材体制によりますが、イコライザ等で音質加工も(少しでも聞きやすいように)するのが普通です。
よって、ステージ上では、演奏中のメンバーは誰一人として、バンド全体の音がどのように観客席に流れているかはわかりませんし、客観的にわかる方法もありません。
客席の音は、最終的にはPAに全てを委ねるしかないです。
そのことをちゃんと理解しているバンドは、PAにいかに自分たちの出したい音を作ってもらうか…をよく考えて、事前準備や打ち合わせをきちんとやります。
また、簡潔に上手く伝えないとPA側が混乱するだけなので、そのあたりもしっかり工夫してくれます。
そういうことができるかできないかで、バンドの実力もPA側では手に取るようにわかったりします。