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グリオーマの放射線治療について
- グリオーマの放射線治療についての要約文です。
- グリオーマの放射線治療とテモダールについての効果や選択の悩みについて説明します。
- IMRTと他の治療法との違いや、セカンドオピニオンの取り方についても言及しています。
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質問者が選んだベストアンサー
いつもの如く、実際に質問者さんを診察させていただいたわけでもなく、MRI画像を拝見したわけでもないのであまり適当なことは書けませんが・・・。 ●grade 3の成分があるのであれば,いかなる方法にせよ放射線治療は受けておいた方が良いような気がします。 ●照射の種類 1.標準的な照射 全脳に40Gy(グレイ)程度照射したのち腫瘍の存在する局所に10-20Gy程度追加照射するのが標準だと思います。脳の耐用線量は60Gyと考えられていますので、トータル線量が60Gyを越えないようにします。一日2Gyずつ週5日間(したがって最長6週間)治療を行います。 2.定位放射線照射 放射線を機械的に腫瘍に集中させて照射する治療法で、ガンマナイフやサイバーナイフ(サイバーナイフの方が歴史は浅いです)があります。周囲の正常脳に対する影響が少なく治療が短期間(原則腫瘍が1か所であれば治療は1回)で済むことがメリットです。腫瘍が局所に限局していて直径3cm程度以下と比較的小さかった場合に有効です。 ただ、グレード3以上のグリオーマは腫瘍細胞が周囲脳組織に広く浸潤している可能性が高いですから、あまり病変部位のみに限局して照射するのはお勧めでないかも知れません。グレード3以上グリオーマに対する定位放射線治療は、標準的な照射に追加として加えたり、再発したグリオーマに対して姑息的に行うといった方法が通常であり、グレード3以上に対して最初から定位放射線照射を行うといった方法はあまり良くないのかも知れません。 3.IMRT(強度変調放射線治療;intensity-modulated radiation theraphy) 日本では2000年以降に行われるようになった照射法です。治療装置に装備されている金属ブロック(コリメーター)を照射の際に動かすことによって、腫瘍の形状に合わせた照射ができます。この方法だと、例えば腫瘍の中心部は5Gy/日、周囲の浸潤部は3Gy、さらにその外側は1Gy/day、のような照射が可能で、1回線量が増やせますから治療期間も通常の照射期間の半分から2/3程度で済むようです。 ただし現在のところ、グレード3以上のグリオーマに対して通常の照射と比較して有効性が高いという報告は無いと思います。 以上より一般的なお話として、腫瘍にグレード3の成分が含まれるのであれば、1の標準的な照射法を選択するのがスタンダードな考え方だと私は思います(主治医の先生は何とおっしゃってますか?)。正常脳に放射線がかかることも差し当たってはそう大きな問題にならないと思いますし(治療効果との兼ね合いです)。ただしIMRTも受けられる環境にあるのであれば一度検討されても良いかと思います。ただ毎日2時間かけて通ってまで受けるほどの治療かどうか、やはり一度治療を行っている施設の放射線科の先生とお話ができると良いですね(早期に治療を開始するためになるべく早めが良いと思います)。 いずれにせよ、治療方針については主治医の先生とよく話し合って決められるのが良いと思います。
お礼
回答ありがとうございました。主治医は最初はIMRTを知らなくて調べてきてくれて教えてくれたところによるとまだグリオーマには確証がないみたいと教えてくれました。今一放射線治療に詳しくないようなので病院の放射線治療医の先生に詳しいお話をきこうと思います。ありがとうございました。