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原作:三島由紀夫の卒塔婆小町という劇をみたのですが、頭の悪い私にはよく

原作:三島由紀夫の卒塔婆小町という劇をみたのですが、頭の悪い私にはよくわかりませんでした。 詩人は深町少将の生まれ変わり? 最後に出た男は詩人の生まれ変わり?でも最後の男が出たのは詩人が死んですぐ世界ではなかった? 何度も生まれ変わり出会いを繰り返すのでしょうか?そして小町が99歳の婆さんになってる時しか再開できないのでしょうか? そもそもなんでこんな神秘現象が起こってるの?(これはヤボな質問か)

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回答No.1

ご質問の内容からすると、美輪明宏さんが演出されたものをご覧になったようです。 私も昨日観覧して参りました。 作品の解釈に関し、コメントするのは野暮かもしれませんし、私の誤解もあるかも知れませんが、 敢えて書かせて頂きます。 美輪さんの今回の公演では、小町が老婆の姿から若かりし姿に変わります。 これは、観客に分かりやすい演出にしよう、早変わりによってスペクタクルとして観客を楽しませようという美輪さんの苦心の結果です。99歳の老婆の声がみるみる内に10代の声に変わっていく場面には、背筋がゾクゾクしました。美輪さんの演技力があってのことですね。 ただし、この演出上の工夫が結果的に少し誤解をうんだのかも知れません。原作では、老婆の姿のまま進行します。詩人が見ているのは、あくまでも幻なのです。いや、こう書くと、三島由紀夫に怒られるかも知れません。おそらくは、詩人が幻を見たのか、老婆が本当に変身したのかは、観客の解釈にゆだねられているのです。 しかしながら、この作品が能の「卒塔婆小町」の翻案であることを考えると、幻と考える方が素直です。 最後に、男が出てきたのも、原作にはない美輪さんの演出です。この演出によって、daigongenさんが書かれたように、「何度も生まれ変わり出会いを繰り返す」のか?という新たな解釈が付け加えられたのですね。美輪さんがdaigongenさんの質問を読まれたら、きっと満足そうに微笑まれることでしょう。あの男は、詩人の生まれ変わりかも知れませんし、新たな犠牲者かも知れませんし、老婆の幻想の一部なのかも知れません。。ここは謎のまま残しておいた方がよさそうです。 美輪さんは、セリフや登場人物、場面転換を原作から少しずつ変えていらっしゃるのですが、それにより、原作の深さが増し、よりディテールがはっきりして、わかりやすくなっていました。原作をいじるのではなく、原作をより忠実に伝えるために、修正したという方が正しいように思われます。計算され尽くした俗っぽさとでも言いましょうか、素晴らしい演出ですね。 この作品は、愛と美と死を表現しています。時間と空間を超え、舞台の上に見えないものを見ることを要求する、能らしさを演劇に移した作品。ぜひ、能の「卒塔婆小町」をご覧になることをお勧めします。

daigongen
質問者

お礼

ありがとうございます。

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