エンジンは、モーターと違って最初は外部から動力を与えて回してやらないと、エンジンがかからないからです。
(モーターは、停止状態からでも、電気を流せば回転します)
キーを回すことで、始動用のモーター(セルモーター)を回して、そのモーターの回転力を使ってエンジンをかけます。
オートバイでは、小さい物や古い物では、キックペダルを蹴っ飛ばしてエンジンをかける、キックスタートの物もありますね。
大昔の自動車では、フロントバンパーのあたりに穴があいてて、そこにクランク棒を差し込んで、手でエンジンを回転させて始動するようになっていました。
ちなみに、船舶用の超大型のエンジンでは、まずセルモーターで始動用の小さいエンジンを始動し、その小さいエンジンの動力でメインエンジンを始動する、なんていう二段構えの物もあります。
一般的な乗用車では、キーのポジションはLOCK、ACC、ON、STARTの4つです。
LOCKは電気的スイッチOFF、同時にハンドルロックがかかり、このポジションでのみキーが抜けます。
ACCはアクセサリで、カーオーディオ等、一部の電気装置だけ使えるポジションで、エンジンは回りません。
ONは全部の電気装置が使用可能な状態で、エンジン始動後の走行中は、いつもこのポジションとなります。
エンジン回転中に、キーをACCやLOCKに戻すと、燃料噴射や点火の方には電気が流れなくなるため、エンジンが止まります。
STARTはエンジン始動時のみ使うポジションで、ここまでキーを回している間だけセルモーターが回転するようになっています。
通常、STARTまでキーを回しても、スプリングでONまで戻るようになっているため、エンジンがかかった後もセルモーターが回りっぱなしということにはなりません。
最近の車種では、キーを差し込む場所がなく、プッシュボタン式のものもあります。
ドアロックのリモコンが発信機になっていて、その電波が車内から発信されていればキーを持っていると判断し、キーを差し込まなくてもブレーキ踏んでスタートスイッチを押せば勝手にメインスイッチがONになってセルモーターが回り、エンジンがかかります。
こういうタイプは、セルモーターのON/OFFはコンピューターが判断して自動で行っているために、このへんが故障するとエンジンすらかけられなくなります。
ちなみに、普通の車でキーを使っているのは盗難防止のためなので、レーシングカーなどではキーなどついておらず、メインスイッチもトグルスイッチで、スイッチをパチンとONにしてスターターボタンを押せばエンジンがかかる、なんていう物もありますよ。
お礼
ありがとうございました。 とても詳しく教えていただいて問題解決です(笑)