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品質を守る為に実践されていること

毎々お世話になっております。 年々、品質が落ちていると言われている日本の工業製品。 品質はこれからも問題になると思います。 そこで、品質を守るために気をつけていらっしゃる事等ありましたら申し訳ありませんが、教えていただけないでしょうか? よろしくお願い致します。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • Nannette
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回答No.3

 品質管理とは、ひとつには、生産し出荷する製品が、定められた一定の品質基準の中にすべて収まるようにするための管理方法。そして、もうひとつは、さらに遡って、開発段階から製品に過不足ない性能を持たせ、その性能を生産するすべての製品に等しく備えさせること、この2つだと思います。  工業製品がラインで組み立てられると出荷を前にして製品検査が行われます。さらにはその前に、単体の部品を組み合わせてユニット部品が作られる際にも検査が行われます。しかも、その前の部品単体についても検査が行われます。これほどまでに多重に検査が行われている、それにもかかわらず、何%かの製品不良が発生します。  こうした厳重な品質管理システム、それ自体はどこも悪くありません。では、なぜ製品不良が発生してクレームやりコールに発展してしまうのでしょうか。  こうし厳重な管理体制の中で製品不良が発生する最大の原因は、「会社全体でこの製品を作っている」という意識そのものにあると、近年言われるようになりました。会社全体でこの製品を作っている・・・ことには間違いがありませんが、これほど大きな生産システムともなると、個々の責任の所在に関する意識が薄くなります。この責任意識の希薄さが不良品を生むのです。  では、どう改善するのか・・・、答えは簡単です。工場内のすべての部門が一個一個独立したメーカーとしての意識を持てばいいのです。Aという部品を作る部門は、作ったAという部品を、部門の信用を掛けて、それを必要とするBという部門に「売る」のです。Bの部門に満足してもらうためには、Aを作る部門はその品質に100%の絶対的な責任を追わなくてはなりません。つまり、Aという部品を作る部門は、Bという部門を顧客とする一個の「企業」と考えても良いということになります。  そして、Aという部品について一番熟知し詳しいのは、当然Aという部品を作っているこの部門です。この部門が専門的な知識と経験でもって、Aという部品すべてが完全に正確に作られ、規格外の不良品は一個たりともBに売らない、渡さないということであれば、Bで生産される部品もまた不良品は発生しません。  ただ、ここにも隘路があります。今日の品質管理の基本となっているものに抜取り検査があります。抜取り検査とは、たとえば100個の部品の中からランダムに取り出した10個を検査し、異常が無ければ、残りの90個も大丈夫とする方法ですが、当然、これでは100%の完璧さは期待できません。ですが、抜取り検査を廃止して全数検査に切り替え、100%全数が適正な部品としてそれぞれの部門から提供されるなら、不良部品が組み込まれることによって発生する製品不良などは無くなるはずです。  つまり、このようにして、生産されるすべての単体の部品が、ひとつたりとも不良品でないとすれば、あとは簡単、ユニットでも、完成品であっても、そこに不良や規格外の製品が出来ようはずが無いし、したがって、単体の部品の段階での完全な検査には手数が掛かるものの、以降の検査はほとんど不要になり、トータルではコストダウンにも寄与するということになります。  こうして書きますと、はなはだ机上の空論めいてしまいますが、実はこうしたシステムを採用して飛躍的に品質向上を達成している企業は今日ずいぶん増えてきています。  つぎに、開発段階から製品に過不足ない性能を持たせ、その性能を生産するすべての製品に等しく備えさせること・・・について。  クルマのリコールをはじめ、製品不良の原因のひとつとして、開発設計段階での見通しの甘さということが挙げられます。今日の工業製品は、コストダウンという六文字に支配されています。材料にしろ加工や仕上げにしろ、盗めるところは盗めと、どんどん削り取ることがまるで正義のように言われます。  しかし、知識や経験や良識が欠けたまま、安易にこうした「合理化」を図ると、多くの場合、あとからそのツケが回ってくることになります。たとえば、ある部分のユニット部品に防錆処理が不足していたために、サビが出やすく、それによってやがてユニットの折損や脱落が生じ、結果的にそれが大事故の原因となったなどというニュースは多いものですが、これではコストダウンにもならず、合理化どころか信用失墜につながってしまいます。  ギリギリの設計、ギリギリの材料選択、合理的という名のもとに上手に手を抜いた加工、そして経験不足と、エンドユーザーへの理解と配慮の欠如、こうした、手がけるものすべてを極限まで削り取られながら完成した製品、そこには当然のことながら余裕というものが欠けています。そして、何か、思いもよらぬ不測の状況に製品が遭遇した際に、その余裕という名の貯金が無かったとしたら・・・。こうした、とても単純にして明快な品質管理の基本、あの大トヨタでさえ、忘れていたことに驚かされます。

hiro_knigh
質問者

お礼

意思、認識により品質は作られるという事ですね。 すごい知識を頂き、ありがとうございます。 >ギリギリの設計、ギリギリの材料選択、合理的という名のもとに上手に手を抜いた加工、そして経験不足と、エンドユーザーへの理解と配慮の欠如 このまえ、シュガーライターを電源としたUSBメモリに音楽をいれ、FMラジオで飛ばすという製品を買いました。 (古いカーステレオで音楽を聴くため) 3日でリモコンの聴きが悪くなり、製造元を見るとCHINAでした。 いいかげんな製品を作るとユーザが離れていってしまう事が分かってないような気がして残念でなりません。 (本体自体は問題なく使えています。) > 材料にしろ加工や仕上げにしろ、盗めるところは盗めと、どんどん削り取ることがまるで正義のように言われます。 無駄は省かなければいけないが、必要な物は必要と判断出来る能力を評価してもらいたいものです。 私も車を磨くことが一種の趣味みたいなものになってしまっています。 貴女の自己紹介欄を拝見させて頂きましたが、多趣味・多忙にお過ごしされているようで羨ましく思います。 去年一年間の私は派遣きりで無職状態でしたので本当に羨ましいです。 なお、ご回答頂き本当にありがとうございます。

その他の回答 (3)

noname#113694
noname#113694
回答No.4

一番です。 > [丁寧に使っていくと、年数を経るに従って、だんだんと良くなりそうな製品] 答えて頂いて有り難いのですが、作る側からして目指そうとすると難題です(笑) 私の持っている腕時計。 祖父の代から使っている柱時計。 30年使っている自動車。 みんな外国もんだけど。 こういうものは年々渋みを増してよくなっていきます。 手入れがいいからいつもピカピカ。 ただ人間(自分)はダメだな。ガハハハハ。

hiro_knigh
質問者

お礼

貴方の回答を拝見していますと、物に対する愛着があられそうで喜びを感じます。 ご自身を駄目だなんて、貴方は決して駄目ではありません。 駄目は私です。 有意義な回答を頂いたのですが、#2様,#3様にポイントを付与する予定で考えています。 これからも、よろしくお願い致します。

noname#120325
noname#120325
回答No.2

やー、個人事業主なので、ものすごーくみみっちい経験しかないですがー。 何か問題がおきたり、新しい提言があったり、そうした何か決定しないといけない状況が生じたとき、 「面倒くさい」 「時間がない」 「お金がない」 という理由は、理由として一切認めない。それ以外で、その意見が良いか悪いかを判断する。とゆーのを考えてますねー。

hiro_knigh
質問者

お礼

上司や部下から下らない理由を聞いてしまうと、嘆いてしまいます。 何をするにもキットした理由を求めたいものです。 ご回答、本当にありがとうございます。

hiro_knigh
質問者

補足

今の、私の派遣先の上司が仕事に対する対応時間でのみ仕事を評価しているような思いをしています。 そこで以下のようなメールを出そうと考えています。 会社の上司・派遣先の上長としての立場からムカついたりしないでしょうか? 申し訳ありませんが、お暇な時でもご回答頂けたらと思います。 --------------- ●不具合対策について 不具合対策は不具合が発生した真の原因を追究し、それに対して類似不具合の調査観点を決定し調査を行わなければなりません。 特に根本的な考え方が間違っていた場合は、同じような不具合が起きていないか調査する範囲が大きくなります。 ゆえに、品質向上のための類似不具合の調査は時間が掛かってしまうものになります。 対応時間を気にされていますが、社員や請負業者が早い時間で追変・改修する事を目的として「見かけだけ大丈夫(とりあえず的)な追変や改修」をされてしまう事があるのではないか心配です。 (時間を短縮する事が目的になってしまう) 仕事に対する評価の基準に対応時間を中心にされてしまいますと、品質が維持できるのか特に心配です。 もちろん、あまりにも調査範囲等が大きい、または調査に時間がかかると判断した場合は個別に調査観点の見直しや調査範囲について相談させて頂きます。 (影響調査をする事が目的となってしまっては本末転倒ですので。) せかっく改造シートに「類似不具合のチェックを行ったか」をチェックする項目があるのに、類似不具合を見落として品質が損なう事がないようにしたいと思っています。 ●「目的」と「手段」について 目的と手段を履き違え誤った方向に進んでしまった場合、書類作成等に無駄な時間を使ってしまう事になります。 人間は必要な時間を使うのは厭わない物ですが、無駄な時間を使ってしまった場合の金額的面と気持ちが削がれてしまう感じは大きな損失となります。 時間について真剣に考えるのであれば、無駄な時間を省く(必要な時間は使う)ために「目的と手段を履き違えない」(「手段の目的化」をしない)事に重点を置きたいと考えています。 進捗会議は会議を開く事が目的になっていませんか? 進捗を確認するだけの会なのに各案件に対して対応方法を検討する会になっていませんか? 会議で各案件に対して対応方法を検討する時間は、その案件を担当しない人にとって無駄な時間になっていませんか? Google[進捗会議 目的] Google[目的 手段] プレッシャーを掛けることが仕事ですか? プレッシャーを掛けないと社員や請負業者に納期や品質を守らせられないのですか? プレッシャーを掛ける前にやる事があるのではないですか? 管理能力を疑います。

noname#113694
noname#113694
回答No.1

消費者側からの見方です。 見た感じ:品物に「厚み」がある。 「バランス」がよい。 裏側やスミの施工がていねい。 ◎丁寧に使っていくと、年数を経るに従って、だんだんと良くなりそうな製品◎

hiro_knigh
質問者

お礼

> 裏側やスミの施工がていねい。 回答ありがとうございます。 同感です。 先日、弟の車を買い替え(中古車)を探したときに、キャリパー等にサビが無いか真っ先に確認しました。 パッと見、シャンとしている製品は間違いないのかな?と思います。 > [丁寧に使っていくと、年数を経るに従って、だんだんと良くなりそうな製品] 答えて頂いて有り難いのですが、作る側からして目指そうとすると難題です(笑) 本当にご回答ありがとうございます。

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