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MOX燃料
プルサーマルを実施することで、ウランを1~2割節約できると聞きます。 ということは、ウラン燃料1~2割相当のプルトニウムを使うということでよろしいのでしょうか? また前提条件としてMOX燃料を原発にどの程度導入されるのでしょうか? (例えば、今ある原子力発電所全体の一割にMOX燃料を導入するなど) もし詳しい方がいらっしゃいましたら、1~2割削減できるというその試算方法について教えてください。
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1.ウランの節約 <ウランを1~2割節約できると聞きます> 使用済み燃料をそのまま廃棄する場合は、ウランのうちの燃えやすいウラン約0.5%が利用されます。 使用済み燃料の中にはプルトニュウムが1%、残留の燃えやすいウラン1%がありますので、これを再処理 してMOX燃料として利用すると、ウラン利用率は0.75%になります。 実際のウランの使用料は原子力発電所の運転状態により変わるので、おおよそ「1~2割節約できる」としてい ます。 2.MOX燃料の導入 <全体の一割にMOX燃料を導入するなど> MOX燃料の使用量は個別の発電所で異なりますが、現在日本の軽水炉では、おおむね3分の1の燃料をMOX燃 料にする計画です。 現在建設中の大間発電所では、燃料の100%がMOX燃料です。 3.プルトニュウムの使用量 <ウラン燃料の1~2割相当のプルトニュウムを使う> 通常のMOX燃料ではプルトニュウムを10%にしています。 しかし面白いことに運転中の原子炉内の熱の50~60%は、プルトニュウムにより生み出されています。これは 燃えにくいウランが中性子を受けてプルトニュウムに変わり、そのプルトニュウムが燃焼するからです。半 分以上はプルトニュウムを使っているとも言えるでしょう。 現在の通常の原子力(ウラン燃料の軽水炉)でも、運転中にウランがプルトニュウムに変わり、燃焼してい ます。プルトニュウムによる発熱量が30~40%に及んでいます。
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- fisker
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MOXを利用しない普通の原子力発電所の炉心でもプルトニウムは生成され、核分裂を起こしています。具体的な数字はうろ覚えなので参考程度にとって頂きたいのですが、発電に使われるエネルギーの1~2割程度はプルトニウムの核分裂によるものです。 プルサーマルは最初から再処理したMOX燃料を使うことでプルトニウムの核分裂によるエネルギーの割合を更に何割か高めるというものです。取り出すエネルギーが同じであれば、その分新しいウランが少なくても済むということだと思います。
お礼
ありがとうございました。
補足
勉強不足で申し訳ありませんが、 使用済み燃料をそのまま廃棄すれば、核燃料のウランが約0.5%利用できるという一文がよく分かりません。 そのまま廃棄すれば、まだ使えるウランもプルトニウムも捨てることになり利用できませんよね。 使用前は3~5%ウラン濃縮で、使用後は1%くらいまだ使えるということなら、実質2~4%分のウランが利用されたということでしょうか。