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月(太陽など、超遠方物体)はなぜ写りますか
お尋ねいたします。 カメラを楽しんでいる者ですがド素人の質問ですのでお笑いにならないでお教えください。 レンズのしくみの公式では、 1/a+1/b=1/f です。 超遠方の被写体ではa=∞ですので、平行光線となり、1/a=0 従って、 1/b=1/f、 つまり、結像位置b=f となります。 これは太陽光線を凸レンズで焦点距離位置に紙を配置すれば、光線を収束させ燃やすことができることからも実感できます。 つまり超遠方からの光は平行光線になり、焦点位置に全てが収束します。 結像の大きさも理論的に点となります。 しかし、カメラでは点ではなく像として写ります。 このことがどうしてもわからないのです。 (もちろん、月に限らず遠方の風景も写らないということになってしまうのですが) どうぞよろしくお願いいたします。
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物理の世界で、近似を扱う場合は注意しなければいけません。 太陽から来る光線は、おおよそ平行だから・・・という前提をもうけて数式を扱う場合は、実際は、ほんのわずかに平行からずれている成分が結果に重大な影響を及ぼさないことを確認しておく必要があります。 同じく、太陽はとっても遠いので、距離を∞に置く。とした場合は、1億5千万kmを無限大として近似した時に、結果に重大な影響が出ないことを確認しておかなければなりません。 単純に「数字が大きく見えるから無限大で良いよね。」とか、「小さい数字だから0扱いしても良いよね。」なんてやっちゃったら、とんでもない結果が出てくることが往々にしてあります。 特に、とっても小さな数字と、とっても大きな数字が絡み合う場合には、近似は慎重にする必要があります。 極端な例を挙げましょうか。 1マイクロメートルの大きさの粒子があるとします。電子顕微鏡でも持ち出さないと見えない大きさです。実質、0mmですね。 さて、0mmを何個並べても、長さは0mmです。当然ですね。 ということは、1マイクロメートルの粒子はたとえ、10兆個並べても、長さは0mmです・・・・えっ?・・・そんな馬鹿なことはありません。 そもそも、この論議をする時に、1マイクロメートルなんて、とても小さいから0として近似しても良いよね。の部分に重大な欠陥があります。 今回もそうです。太陽と地球の距離のようなとても大きな数字と、地球から見た太陽の視直径のような小さな数字を一緒に扱う時に、両方を無造作に近似してしまって解釈するから、質問のような結果が出てきます。 ちゃんと、まじめに、太陽と地球の距離は1億5千万kmで、太陽の直径は140万kmと数値がありますから、ここから、ちゃんとレンズから見た視野角を計算して当てはめないといけません。こうして計算すれば、太陽の北極から出た光と、南極から出た光は平行ではありません。 結果は、ちゃんと、太陽が実像としての大きさを持った形に写るように出てきますよ。 ちなみに、太陽の光を凸レンズに当てると紙が燃えるという議論は、結果に対して重大な結果を及ぼさない場合です。収束した光がある程度の直径を持っているとしても紙の発火温度に対してなら誤差として扱っても良い範囲に収まっているんですね。 この近似の扱いは、数学のパズルで、とんでもない(ありえない)結果を導き出す論証をする時の常套手段でもあります。
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- kagakusuki
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>この辺の考え方の切替が私の頭の中でできないのです。 申し訳ありません。 前回の私の回答の中に、誤解を招く表現があったために、御質問者様の混乱を招いてしまった様です。 > このレーザー光線は平行光線と見なす事が出来ます。 という記述は、 「このレーザー光線は、一点から放射状に広がって行く拡散光ではなく、どこまで行っても光線の太さが変わらない光、と見なす事が出来ます。」 という意味であり、決して 「2本の光線の向きが互いに平行となっている」 という意味ではありません。 この場合、2本のレーザー光線の向きは平行ではありません。 実のところ、宇宙船からやって来る光が、拡散光であるのか否かは、枝葉末節であり、重要な事ではありません。 重要なのは、2隻の宇宙船が発した光が、それぞれ、どの方向からやって来るのか、という事です。 そして、異なる方向からやって来る光は、平行光線ではありませんから、凸レンズを通過しても、一点に収束する事はない、という事を言いたかったのです。 ですから、 > このレーザー光線は平行光線と見なす事が出来ます。 という箇所を削除してから、再度読み返された方が、理解し易いかもしれません。
お礼
再度の回答をありがとうございました。 よくわかりました。
- kuma-gorou
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a・bは、実物と実像の大きさ。距離ではありません。 これは、レンズ焦点より後方に結像する光学物理の特性を利用し、実物と実像の相似形からレンズの焦点距離を求める式です。 ところで、太陽や月も点ではなく、見かけ角約30秒(1度の半分)の大きさがあるので、レンズ光軸と平行な光束とはならず、焦点より後方に結像します。 事実、100mmのレンズでは、約1mmの実像を結びます。 これでお解かりですね。a・bを距離と勘違いした事で混乱されたのだと思います。
お礼
kuma-gorouさん 回答ありがとうございました。 >a・bは、実物と実像の大きさ(であり)。距離ではありません。 始めて聞くことで混乱しています。 今まで読み聞きしたことがありません。 何か資料をご紹介いただけないでしょうか(書店または図書館で見られるものを)。 どうも平行光線と「見なせる、見なせない」の使い分けが私には理解できないようです。
- toppo1969
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> 1/a+1/b=1/f この式は「レンズの大きさを0とした、近似式」です(近軸幾何光学)。 実際はレンズには径方向の大きさがあるので、その分を考慮した式になります。
お礼
toppo1969さん 回答ありがとうございました。 「近軸幾何光学」を調べてみました。 そうすると1/a・・・の式は光軸近傍しか成立しないのでしょうか。 今まで読んだ資料(初心者用レンズのしくみの説明)にはそのような断りは見たことがありません。
- kagakusuki
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地球から1億5千万km離れた所を、2隻の宇宙船が飛んでいました。 2隻は地球から見て、南北方向に140万kmだけ、間隔を開けています。 この2隻の宇宙船を地球から見た場合、2隻が全く同じ方角に居るように見えるでしょうか、それとも、僅かに異なった方角に居るように見えるでしょうか。 答えは「僅かに異なった方角に居るように見える」です。 さて、この2隻が地球に向けて、それぞれレーザー光線を発信しました。 このレーザー光線は平行光線と見なす事が出来ます。 では、この2本のレーザー光線を、一枚の凸レンズに通した時、2本とも同じ1点に収束するでしょうか。 答えは、来た方角が異なっているため、「1点には収束しない」です。(2点に収束する) 太陽の北極と南極は、地球から見て全く同じ方角にある訳ではありません。 地球から見た、太陽の東側の縁と西側の縁も、全く同じ方角にある訳ではありません。 そのため、太陽等が点として写る事もありません。
お礼
kagakusukiさん 回答ありがとうございました。 netringさんとほぼ同じご説明と感じます。 >レーザー光線は平行光線と見なす事が出来ます。 にもかからわらず、 > 答えは、来た方角が異なっているため、「1点には収束しない」です この辺の考え方の切替が私の頭の中でできないのです。 図的に書くにはどのようにしたら良いのでしょうか。 レンズ光軸に入射する光は後方焦点を通過する、レンズ主点へ入射する光はそのまま直進する、という図は書けるのでしょうか。 同じ感想ですみません。
- netring
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難しい理論はとも角、例えば太陽の一点から出た光は1.5億キロの地球に達する頃はほとんど平行光線とみなせます。 しかし、実際に太陽から出た光は限られた一点ではなく広がりを持っています。 物体ですから離れた場所から出た光は平行とはなりません。 これは太陽が視直径0.53度を持っていることでも想像できます。 従って、太陽の広がりを持った場所から出た光は一点に収束することはありません。
お礼
netringさん 回答ありがとうございました。 >地球に達する頃はほとんど平行光線とみなせます。 と >離れた場所から出た光は平行とはなりません この辺の考え方の切替が私の頭の中でできないのです。 図的に書くにはどのようにしたら良いのでしょうか。 レンズ光軸に入射する光は後方焦点を通過する、レンズ主点へ入射する光はそのまま直進する、という図は書けるのでしょうか。 >太陽が視直径0.53度を持っている は理解できます。
お礼
mitonekoさん 回答ありがとうございました。 詳しくご説明いただきよくわかりました。 レンズのしくみを勉強しても、解説いただいたような前提条件が書いてありませんので(いや、書いてない説明しか読んだことがないので)この式が常に成立すると受取ってしまいます。 レンズの原理から詳細に勉強しないといけないということですね。 大変ありがとうございました。