どうもお返事ありがとうございます。
そうですね。大島は胴抜きくらいにしておくと着やすいかも知れません。
昨今は暖冬だったり暖房が効いている場が多いので、10月や11月、あるいは4月くらいの陽気の良い日には重宝だと思いますよ。
反物一点一点その特徴がありますので、実物を見ないとわからない部分はありますが、縮緬も綿も単衣にできますよ。
あまり薄くて強度の弱い生地なら袷にするのが無難ですが。そこは仕立て屋さんに相談したら良いと思います。
ただ、縮緬は水に弱いので雨の日はダメですね。飲み物などをこぼしても大変なので、パールトーンなどの撥水加工をおすすめします。
木綿の場合はむしろ単衣が一般的です。絹に比べて重量がかさむので木綿の袷を一日着ていると肩が凝ります。
とくに手織り木綿は単衣向きです。機械織りのものもたいてい単衣で着ます。
木綿の着物は自宅で洗えるメリットがあるので、その意味でも単衣が向いているのです。
袷にしてしまうとどんな素材でも自分で洗うのは危険です。
シワは、とくには気にならないですよ。むしろ正絹の単衣よりはシワになりにくいと思います。
暑さの残る時期や、梅雨時などの蒸し暑い時期に着る単衣としては、薄手の紬や木綿が着やすいです。
お召しの他、紬縮緬という素材は、柔らかものと紬の中間の感覚で着られて重宝ですよ。
大島とか結城などと言った名前のある?紬ではなくて、機械織りの紬の白生地に後から染めを施した「後染め紬」と言われるものに単衣向きの素材が多いです。
くだけ過ぎず適度にオシャレなものが多いですし、おすすめと思います。
少し上等になりますが牛首紬という紬は別名くぎ抜き紬と言われる大変に丈夫で薄手の生地なので単衣に向いています。着心地も良いものですよ。
お召しと言っても塩沢お召しは薄手でですが、西陣お召しは目が詰まって厚手ですので、もう少し気温の低い時に着るのに良いでしょう。
柔らかものでは、雲井ちりめんというすべすべした縮緬が単衣に向いています。
他に代表的な単衣は楊柳や絽ちりめんですね。
その他、変わり織りの生地が今はいろいろと出ています。
長いこと着物をよく着る生活をしていますが、まずは着てみないことにはわからない事も多いんです。
着てみて初めて、これは案外暖かいな、とか涼しいなとか、シワになりやすいとか、わかるものです。
着物を一枚仕立てたらまず着心地を確かめて、どんな時に着るべきか考えて行くという繰り返しです。
さほどに着物というのは一反一反、性質の違うものなのです。そこが魅力なんですね。
これほど多彩なシルクが存在する国はこの日本だけなのですよ。
お礼
なるほど、とてもよくわかりました。丁寧なご説明を有難うございました。 着物は母に譲られたものや、母の友人、自分の友人の母上様たちから譲られたものがほとんどで、どうにかあるものから仕立て直して着まわそうと思っていますが、いただきもので希望通りの品揃えを期待するわけにはいかないものですね・・・いただいたお着物は、着続けてあげることが唯一のお礼になりますので、これはこれで、どうにか着てあげようと思います。 単衣に皆が悩むのがよ~くわかります。今回いただいたアドバイスを参考に、いつか自分が着心地よく感じる最適な単衣生地に巡り合うまで、気長に悩んでみます。ありがとうございました。