ヤフオクのオークションの成立を持って当事者間の契約が成立したと
いうことであれば契約の起点は「民法526条」になるのですが、
果たして契約は成立しているのでしょうか?
NO5です。
↓ これヤフオクが訴えられてヤフオクが勝訴した判決文です。
http://web-sos.info/judge/kouso/20081111kousohanketsu.pdf
(引用開始)
落札者が決定した場合,自動的に落札者に電子メールで通知をする。
その通知の内容には,落札商品,落札価格は記載されているが,
出品者を特定する情報は記載されていない。そして,上記電子メールには,
「このオークションの出品者にも通知されています。支払方法や商品の受
取方法については,出品者からの連絡をお待ちください。」と記載されて
いる 。
そしてその後,落札者は出品者からの連絡を待ち交渉をすることにな
るが,この交渉は,両者が直接電子メール等を使用して行い,被控訴
人はこの交渉に何ら関与することはない。この交渉の結果,出品者と落札
者が合意に達すれば,商品の受渡し及び代金の支払がされることになる。
しかし,合意に達しなければ,出品者は,落札者の意思に関わりなく出品
を取り消すことができ (これは,出品取消システム利用料が存在する
ことから認められる〔乙 5の 13,弁論の全趣旨〕 )。他方,落札者も,港
札後落札を辞退することが可能であり,この場合には,出品者が,最高額
落札者を取り消すことになる (乙7の4,弁論の全趣旨)。
以上の認定事実に照らすと,落札されても,出品者も落札者もその後の
交渉から離脱することが制度上認められており,必ず落札商品の引渡し及
び代金の支払をしなくてはならない立場に立つわけではない。そうすると,
落札により,出品者と落札者との間で売買契約が成立したと認めることは
できず,上記交渉の結果合意が成立して初めて売買契約が成立したものと
認めるのが相当である。(引用終わり)
長々と引用しましたが、これは要約すると、落札時点では契約は
成立しておらず、その後当事者が交渉して合意した時点で初めて契約
が成立したとされています。
「契約相手が不詳でも契約は有効である」であるという回答が多いよう
ですが間違いだと思います。
繰り返しになりますが、あなたはまだ契約はしていません。
ヤフオクの場合、相手に自分を名乗って初めて契約成立です。
お礼
ご回答有難うございます。参考にさせていただきます。