PATの口座の入金記録と残高は個人情報です、例えば本物の税務署員が身分証明書を持って銀行へ行って見せろといっても見せません、警察でも見せません。
もしそんなに簡単に税務署や警察に銀行が個人情報を明かしたことが公になったら大問題です、マスコミの総攻撃を受けるし、お詫びの記者会見で謝り続けなければならないし、頭取のクビが飛ぶこともあるかもしれません。
その銀行は雪印や不二家並みにダメージを受けるでしょうね。
ではそれを見るためにはどうするかというと、裁判所命令を取ることです、裁判所命令を取れば銀行も見せると思いますよ。
では裁判所命令をとればいいだけの話じゃないかと思うでしょうが、この裁判所命令はそう簡単には取れません、役場で住民票を取るのとは訳が違います。
似たようなものに警察の捜査令状があります。
テレビで違法風俗店のガサ入れなどをよくやりますが、あれも何ヶ月も内偵をしているのです。
そして色々な事実を積み上げて、やっと裁判官が令状を発行するのです。
ですからPATも同じようやるとするとある特定の人物を何ヶ月もマークして、その人物の友人や会社の同僚あるいはよく飲みに行くバーのママとか色々な周りの人間から証言を集めて、確かにこの人物は競馬で大金を当てたという状況証拠をそろえなければ、裁判所命令は出ません。
PATの会員は何十万いるかわかりませんが、そんなこと一々やっていたら日本人全員が税務署員になっても足りません。
ですから厳密に言えば脱税ですが、現実にはそれを税務署が摘発するなどということは不可能です。
ただ一般人でも高配当を当てたということでにマスコミに出てしまうと、当然ピンポイントで税務署にマークされるということはあると思いますよ。
昔はよく大穴で大金を取ると一般の人でもスポーツ新聞に名前入りで出たけど、今は若いフリーターとか中年の男としか書かれない。
あれはみんな税金対策、名前がわかればピンポイントで税務署に捕捉されるからです。
名前もわかって自ら大金を手にしたといっているのだから、調べやすいわけです。
税務署もそういうやつを狙えば競馬の収入も脱税になるという抑止効果のいい宣伝になりますから。
ですから以前大穴で大金を手にした人が税務署から申告修正を受けた話が週刊誌に載ってちょっと話題になりましたよ(でも上記のように今は名前を出さないからこれも起こらない)。
でもあれは大穴で大金を手にしたから週刊誌も取り挙げて宣伝効果があるわけで、一般のPAT会員を捕まえても週刊誌は洟も引っ掛けないから、労多くして宣伝効果も薄いので、税務署もやりません。
他に本業で脱税をやっていれば、その線で手入れを受ければ全ての口座がチェック対象になりますから、PATの口座もチェックされます。
そのときに高額配当を受け取ったことがバレれば、行きがけの駄賃でその分も追徴課税されることもあります。
つまり一般の人が通常に高額配当を当てても、税務署に補足されることはありません、税務署はそれほど時間も人もないということです。
また爆笑問題の田中などの芸能人ですと税務署としても絶好のマスコミへのアピールの為の宣伝材料になりますからきちんと捕捉しますよ。
例えば麻薬事件などでタレントが捕まるのは、警察としてはマスコミへのアピールの為の絶好の宣伝材料になるからです、まあそれと発想は似てますね。
また爆笑問題の田中の場合はこれを公表したのは、恐らく百万ぐらい税金を取られてもこれが話題になって色々な番組からお呼びが掛かればすぐに元は取れるという副次的効果の計算があると思いますよ。
芸能人は転んでもタダは起きませんから。