変動相場制自体1973年に発足した新しい制度です。
最初は先進国で採用され、中進国や途上国の中でも経済的に強いところが採用していきました。
固定相場制のメリットは経済政策が読みやすい点です。
途上国は一様に先進国に比べて資金の流動性と厚みに欠けます。
そのような状況下では外国からの情報で常に揺さぶられる変動制はリスクが高いのです。
(例えばアメリカのイラク侵攻など)
その点、固定制にしておけば外の騒音は取り敢えず封じることができます。
途上国としてはドルの価値がいかようであろうとも、外貨が欲しいので、
流入を確定させたいという意思もあります。
これも固定相場制の方がはるかに読みやすいのです。
総じていえば途上国ほど変動相場制の中に潜む情報という魔物の不透明さから
発生するショックを嫌う方向にあるといえます。
特に1990年代前半はドル安基調でしたから、アジア諸国は特に何もしなくて良い状態でした。
まとめますと、制度自体が新しい上に東南アジア諸国は80年代は変動性のショックを避けるために、
経済が好況になった90年代は固定相場制からシフトする必要性がなかったためです。
お礼
たいへん分かりやすかったです!ありがとうございます!