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Core i7についての質問
- Core i7のLSD(ループストリームディテクター)の変更について、処理数を減らし、無駄をなくす目的でデコード後のデータを保持することで、繰り返し行われる命令のバッファを最適化している。
- Core i7の64bit対応によるMacro-Fusionの導入は、特定のx86命令をまとめてデコードすることで、64bitOSの性能を向上させる目的がある。
- LGA1366のピン数が増えたのは、メモリコントローラが内蔵されるためである。
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Q/1、LSD(ループストリームディテクター)の変更について。 A/LSDが変更されたのではありません。LSDの位置が変更されたのです。で、何のために位置を変更したかというと、性能の向上と消費電力の削減のためです。 命令ストリームの中にループが見つかった場合、LSD内の命令ならば追加のフェッチを行わず処理できます。で、LSDの位置がデコーダよりも手前ならば、ループとその中の命令はすべてデコードしなくてはなりません。デコーダはx86CPUではかなり大きなユニットで、消費電力も大きいのです。i7では、LSDはデコーダのあとにありますから、ループとその中の命令を実行する際にデコーダは動作しません。よって、デコーダの分の消費電力削減されます。性能向上のほうは、LSDが動作した際の命令デコードと実行の速度差からくるものです。 バッファの量はわかりません。つまり、インテルは1個のx86命令が平均いくつのマイクロ命令に展開されるかを公開していないためどちらが多いかは判定できません。ただ、インテルは大きくなったといっていますね。 Q/2、Macro-Fusionの64bit対応について A/64bitOSの性能はアップする可能性があります。マクロフュージョンの対象となる命令はそんなに多くはないため、劇的な性能向上にはならないでしょうが、少なくとも遅くなることはないでしょう。 Q/3、LGA1366 A/ピン数が775から1366に増えたのは、メモリコントローラ内蔵だからというよりは、メモリインターフェースのためのピンが必要になったからです。今までのCPUと同じものに、DDR3が3チャンネル分のピンがあるわけですから。無論これはメモリコントローラを内蔵したから起こることではありますが、FB-DIMMを使えばこんなにピンはいらなかったことからも、DDR3を3チャネル分のピンを追加するため、がより本質に近いと思われます。 Q/4、QPI(Quick Path Interconnect)について A/FSB(Front Side Bus)はパラレル接続、QPIはシリアル接続という考え方は間違っていませんが、シリアルだから速いわけではありません。また、送信専用、受信専用と分けたから速くなったわけでもありません。FSBよりも速く動く周波数をQPIの動作周波数に設定したから速いだけです。今のところ、パラレル転送のスキューコントロールよりも、シリアル転送の転送レートの向上のほうが簡単なためにQPIはFSBよりも高速であると思っておけばよいです。 Q/5、トリプルチャンネルについて。デュアルチャンネルの採用をやめたのは、QPIの影響でしょうか? A/ほぼ無関係です。メモリコントローラがCPUに内蔵されたため、コアに対してデータ・コードの供給速度を上げることができるようになりました。一方現行のメモリのスピードはそう簡単に上がりません。だからトリプルチャネルなのです。つまり、データ供給量を1.5倍にするために、デュアルチャンネルのまま速度を1,5倍にすることはできなかったので、チャンネル数を増やしたとおもってOKです。 参考になるソースを紹介しておきます。2008年インテルデベロッパーズフォーラムのNGMS001というセッションのPDFです。下記URLを開き、一番下の青字のTrainingのした、Content Catalogをクリックします。IDFのセッション資料の一覧が出てきますから、NGMS001をさがして、PDFのアイコンをクリックすればよいです。
お礼
ありがとうございます。 よくわかりました。