- ベストアンサー
ビスポーク(靴)
男性です。本格靴のビスポークを考えています。 調べたところ、東京のギルド、神戸のスピーゴラが候補です。 それぞれどのような特徴があるのか、 デザインやフィッティングは、どうなのか、 それぞれ高額ではありますが、価格にはそれなりに差があります。 これはどのような理由でしょうか? オススメがございましたら、参考までにコメントください。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ギルドの山口さんは英国で製靴技術の修行をされた方です。NHKの 番組”プロフェッショナルの流儀”でも取り上げられたことも あります。英国へ行かれる前、そして帰国後も既製靴の会社 でデザイナーとして活躍された経験もおありで、マルチな才能を お持ちの方です。完全な、つまり木型を起こすカスタムメイドの他 洋服で言うならイージーオーダーやパターンメイド的な、つまり サンプルを履いて、その上でサイズ調整をして仕上げていくプログラム もギルドにはあったかと思います。当然 こちらの方が価格的には 安価になります。 スピーゴラの鈴木さんは、御生家が婦人靴の製造をされていたかと 記憶していますが、フィレンツェのロベルト ウゴリー二の下で修行 をされた方で、こちらは木型から起こすカスタム、つまり質問者さん が言われるところのビスポークオンリーだったかと思います。 つまり、ギルドは英国ベース、スピーゴラ(イタリア語で魚の スズキのこと、”鈴木”とかけたシャレ)はイタリアベースという ことが言えないでもないのですが、山口さんは既製靴のデザイナーの 経験があり、鈴木さんは生家がレディスをされておられるといった 事情もあるためか、二人とも個性があって、かつ色気のある靴をも 作られますので、どちらが良い悪いといったレベルの話ではなく、 最終的には好き嫌いの問題になるかと思います。 すべからく人間が身に着けるものについては、基本的な知識や 技術を身に着け、感性を研ぎ澄ませつつ、経験を積み、自己を磨いて きたマスター達に対して、素人である消費者が彼らに優劣を付ける、 または格付けをする等といった行為は、失礼で破廉恥極まりないこと なのです。 ”自分はあの店でこういうものをオーダーして、自分の望んだもの を丁寧に作ってくれた。”、といったことを他人に話すことは構い ませんが、自分が気に入ったからといって、それを他人に押し付ける のもいい行為とは言えません。 どちらの御店も接客の評判もいいとは思いますが、一番大切なこと、つまり成功の鍵は、あなたの、彼ら技術者達、いや芸術家達との相性と、もうひとつはあなた自身の言語コミュニケーション能力です。 一般に日本人は、教育の問題もあって、西洋人に比べると自己表現を することが苦手ですが、最低限自分はこのようなデザインの靴が 好みです、といったことは自分の言葉で相手に伝えられるのがベター です。従って英国の靴にしろ、イタリアの靴にしろ、既製靴を 何足かは履き込んでみて、自分の足の感覚を磨かれて置いたほうが よいのです。勿論、既にそうしたお気に入りの靴があるのであれば、 その靴を履いてギルドやスピーゴラに足を運んで、どちらが 自分の思いを表現してくれそうなのか、御自分で判断をされるのが ベストと思います。カスタム(ビスポーク)というシステムは、 注文する側にもある程度の知識と経験(既製靴でかまわない)があった方が作る側としてもやりやすく、またやりがいもあるものです。
その他の回答 (1)
- Aoki Ken(@kenaoki)
- ベストアンサー率77% (189/243)
このような、マスではなく、あくまでも一人の”個”に対して作製 される”モノ”については、数学のように答えがひとつということは 残念ながらないものです。出来上がったモノが御自身であらかじめ 設定した及第点なのかどうか、もしくはそれ以上、つまり期待以上で あったのかという点についても、やはり最後のジャッジは御自身で しなければいけません。他人に見せて褒めてもらおう等ということは 望まない方がむしろベターなのです。 従って、3足目にならないと満足出来るものにならないということ は、確かにそう感じられる方もおられることでしょう。例えば、 御自身の望まれるレベルがデザイン、フィッティング等全てにおいて クリアになっておられる方なのであれば、一足ごとにここをもう少し、 といった感じで一足ごとによりよいものにしていくという意味で。 また、足になんらかの問題があって、既製品ではどうしても不具合 があるという方であれば、一足目からかなり満足されるのではないか と思います。 昔の話になりますが、サルバトーレ・フェラガモが若い頃に、 片足が不自由な少年に靴を作って上げて、不自由なく歩けるように なったという話があります。人間の足の裏、土踏まずの部分には、 ポンプのような仕組みがあり、体の血液を上に押し上げる機能があり ます。つまり、足に合った靴を履いていることが健康には欠かせず、 究極的には人間の寿命に関係してくるとさえ言えるのです。 そして、ビスポークにおいては、つま先のシェイプをはじめ、個人 個人微妙に異なる足の形状に無理なく合わせつつも、見た目に美しい ものとしていくことが求められます。つまり、実際に履いたフィット と、見た目の(個人の美意識に最高に合う)フィットとを高度な次元 で両立させようというのが、ビスポークのポイントになるということ です。他人からのアドヴァイスはアドヴァイスとして心に留め置き、 御自身の感覚、感性を磨いていくことを心掛けましょう。 一足目については、個人的にはベーシックなlace upがいいかなと は思いますが、いずれにしても今御自身が一番必要で大切な靴は どのようなものなのかを考えて決められたらよろしいかと思います。
お礼
ご丁寧にコメントいただき、ありがとうございます。 大変参考になりました。
お礼
さっそくのコメント、ありがとうございます。 ビスポークというのは、作り手との対話のなかから、よいものが生まれるということですね。 ビスポークをするにあたっての心構えとして、参考にさせていただきます。 お詳しいようですので、よろしければ、教えてください。 自分自身の木型をおこすとはいえ、ビスポークしても、フィッティングに満足できるのは3足目からというような話を耳にしますが、これは本当ですか?また、ビスポークの1足目というのは、レースアップの靴が無難とどこかで聞いたような気がするのですが、それは正しいのでしょうか?1足目がモンクストラップやサイドエラスティックのようなタイプの靴でも、問題ありませんか?