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中古マンションとリノベーションについて(防音の観点)
3LDK程度の中古マンションを購入して、リノベーションを考えています。 静かに暮らしたいので、防音・遮音を重視しています。 購入するのは、RCかSRC構造だと思いますが、中古マンションなので施工や設計以外に、建築時期によっては、壁やスラブ厚が薄いことも考えられますので、防音・遮音の点もリノベーションで補えればな、と思っています。 そこで、質問なのですが、 ・ 防音・遮音に優れたマンションはいつ頃からの物件か? (新しければいいというものでもないようですが、耐震基準のような感じ で、一般的に防音性能があがってきた時期が知りたいです。) ・ リノベーションのなかで防音・遮音工事をすることは可能でしょうか? リノベーションはデザインや用途の観点が多いようですが、防音性能の強化のようなことも可能でしょうか? 例えば、LL45をLL40にあげる、D50をD55にあげるなど) 最終的には、物件状況に依存すると思うので、一般的なお話でかまいません。なにかご存じの方、回答おねがいします。
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建築構造屋です > 防音・遮音に優れたマンションはいつ頃からの物件か? 遮音性についての法的な規制や基準は特にありません。売主デベロッパーが構造設計者に提示する仕様によって遮音性を考慮したスラブ(床コンクリート)厚さにするかどうかが決まります。 私の記憶によると、デベの仕様にスラブ厚さが謳われ始めたのは、大手デベで1999年ごろ、中小デベだとその2~3年後あたりだったと思います。 >リノベーションのなかで防音・遮音工事をすることは可能でしょうか? まず、基本知識として、遮音性能には軽衝撃音(LL)と重衝撃音(LH)の2種類があります。 軽衝撃音というのはスプーンを落とした音や人の話し声など高音域でエネルギーの小さいものをいいまして、こちらの対策は床仕上材を変えるなど比較的容易に対策を取ることが出来ます。 重衝撃音というのは歩行音や飛び跳ね音、戸の開閉音など低音域でエネルギーの大きいものをいいまして、こちらの対策はスラブを厚くするなどの対策が必要となりますが、そうすると地震時荷重の増大で建物全体の構造検討が必要となってしまいますので、リノベーションは不可能であるとお考え下さい。以前、とあるマンションでこの重衝撃音が酷い為に対策を採ろうとしたがどうしようも出来ず、結局取り壊して立て直した、という例があります。 このように、LLよりもLHほうが遥かに重要なのですが、LH性能を表示する物件は皆無と言ってよいでしょう。訴訟につながるからです。上記の取り壊し物件も、販売時にLH性能を謳っていたのですが、実際測定してみると謳われていたLH性能を下回っていました。売主は必死にリノベーションでLHを改善しようとしましたが、前述のようにどうすることも出来ず立て直すしかなかったということです。 最近のマンションのLH性能は、パンフレットには謳われていませんが、床仕上の無い状態でLH45を目標としてスラブ厚を決めることが多いようです。この床に二重床二重天井などの仕上をつけるとLHは5dBほど悪化します。直床直天井(スラブに直接仕上を貼り付ける)ならばLHは悪化しませんが、最近はこのような仕上は行ないません。ですのでLH50程度が最近のマンションの標準だと思ってください。 LH50とは、ほとんど気にならないレベルではありますが聞こえないという事はありません。LH50でも上階住人にクレームをつける方も中にはいらっしゃいます。 最近のマンションもこの程度ですので、戸建ではなくマンションを選択するならば、ある程度周りの生活音が聞こえるということを念頭において、あまり過大な期待をしないようにしてください。
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- ys528
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>LHが悪化するのはなぜでしょうか? 「太鼓現象」と言いまして、二重床内、二重天井内の密閉された空間部分で、音が増幅してしまうため悪化します。最近のマンションでは、太鼓現象を弱める為に二重床内にグラスウールなどの吸音材を入れたり、床仕上材に吸気孔を設けて密閉度を弱めるなどしています。
お礼
なるほど太鼓現象というのですね。 たしかに、中にグラスウールを詰める話は聞いたことがあります。 回答ありがとうございます。
- 2009ken
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>・ 防音・遮音に優れたマンションはいつ頃からの物件か? 今も昔も、基準はありません。今だから優れているわけでもありません。 ただ、昔はカーペットが多かったので、そもそもの階高が低かった。フローリングで防音等級がいいものは、直張りではない施工をすることもある。階高が変わってくるってことです。 >・ リノベーションのなかで防音・遮音工事をすることは可能でしょうか? 程度問題です。可能かと言えば可能ですが、あなたが満足するレベルになるかという話であれば、そもそも主観的な話になるので、わからない。 程度が高いものにするなら、壁も床も天井もふかさないといけないので、居住スペースが狭くなる。 >例えば、LL45をLL40にあげる、D50をD55にあげるなど) 床だけなら簡易でしょうね。ただ、音は、上階からだけ伝わるものではないので。そもそも、あなたに音が聞こえなくしたいのか、あなたの音が聞こえなくしたいのかで、方法論も変わってきます。
お礼
回答ありがとうございます。 たしかに音が伝ってくるのか、伝わるのを防ぐのかで変わってきそうですね。
法的に防音性能をあげて来たという歴史は無いと思います。 もともと壁には法規制はありますが、床にはありません。 一般的には社会問題が起きたときに(騒音殺人とか)着目されて反応して作ることがありますが、コスト優先の時代ではそういう部分は配慮されません。 といっても、最近のマンションの床はスラブ厚がどんなに薄くても15センチはあるでしょうからまだいいです。古い物件(築30年など)は12センチしかありません。いろいろ見た中でバブルも後期のほう(1988~1992)にはいい物件はまだある方だと思います。それ以前は(1981年より前は耐震の改正もあったこともあり)割合スラブが薄い。結局バブル時代に坪単価が高かった建物のグレードを上げるとすればそういうところもあげていきたいと思うのは普通ですから。 バブル崩壊してからは差別化で性能をあげるマンションとコスト優先の劣悪ともいえるマンションと性能の差はかなり開いているともいえます。 リフォームで床の防音性能をあげることは階高(天井高)があるかないかにかかわります。あまり低ければ床に細工をするのは難しくなりますね。耐震用のゴムをはいた置き床の間に断熱材を敷きつめ床を貼れば改善になりますが、高さが10センチくらい高くなるでしょう。すべてを解体してやり直すならこんなこともできます。 天井も吊金具と断熱材などで工夫をして改善はできますがどちらもかなりの工事作業が必要です。簡単なリフォームでは遮音シートやマットの付いたフローリングを貼るぐらいが精一杯です。 壁も厚みが増えますので部屋が狭くなります。 その中でどの材料でどう防音していくかコストが問題ですので建築士と相談してください。 まずは、見学に行ったときにスラブの厚さと壁の厚さとを管理事務所などに保管してある図面から知っておく必要があります。私ならそうします。管理事務所に図面も置いてないようなところは管理もよくないと考えて対象から外しますしね。 よい物件とのめぐり合いをお祈りします。
お礼
回答ありがとうございます。 やるならスケルトンからと考えていますので、わりと大規模に工事できるかなと考えています。 中古マンションは管理が一番大事と聞きますので、図面などの管理状況が判断の手がかりになりそうですね。ありがとうございます。
補足
回答ありがとうございます。 > 最近のマンションのLH性能は、パンフレットには謳われていませんが、床仕上の無い状態でLH45を目標としてスラブ厚を決めることが多いようです。この床に二重床二重天井などの仕上をつけるとLHは5dBほど悪化します。 LHが悪化するのはなぜでしょうか? 素人なのでよくわからないのですが、二重床、二重天井にするとLHは向上するような気がしています。