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ブリオーニのスーツを所有している方へ質問です

このたび、念願が叶ってジェームス・ボンドの愛用だったブリオーニのスーツを購入が40代後半にしてやっとできました。今まではヒューゴ・ボスのスーツやリチャード・ジェームスのスーツを着てきましたがブリオーニのスーツを所有している方は普段どのような時に着ていますか?仕事着として着ていますか、又、長年着てみて、よい点、悪い点を教えて下さい。

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回答No.1

ニューヨークから失礼します。Brioniは世界のスーツ縫製メーカー の中でもトップランクとされる中の一社です。御購入おめでとう ございます。ピアース ブロスナンの時に007に採用され、ダニエル クレイグの前作までBondのスーツをBrioniが製作を担当しました。  同社は、第二次大戦直後の1945年イタリアのローマで二人の男性、 (一人はテーラー、もう一人は服のフィッターでもあり、優秀な セールスマンと)の協力によって創業されました。  二人共エキスパート中のエキスパートでした。テーラーの名は、 ナザレノ フォンテコリ、セールスマンの名はガエターノ サビー二と 言います。二人が目指したのは、最高レベルの縫製をいかに質を維持 しながら量産、生産ラインを構築出来るかということと、いかに 男性用の服とは言え、従来のものに比べ、より軽くて柔らかい縫製と 時にはカラフルな装いを楽しんでもよいのではないか、という二点を 打ち出し、英国的ラインを維持しながらも、イタリア的な華やかさと 当時のアメリカ製品に見られた均質な量産品の良さを同時に追求しよう としたのです。ゴッドファーザーを見られれば理解出来ると思います が、イタリアとアメリカの洋服業界における関係はことの他深く、 手縫いの服の量産を歴史上初めて手がけたのは実は1910年代の アメリカであったのであり、そのコンセプトのお手本となったのが、 1918年頃にフォード自動車が開発したT型フォードの生産ラインで あって、手縫いの洋服において、工程を極細分化することにより、 単純作業を増やし、熟練工でなくても生産ラインにすぐに入れるよう にしたわけです。  こんなわけで、既製服とはいってもHugo Bossや、日本製のRichard Jamesとは、少々次元の違う服なのであり、欧米の常識から言えば、 本来ならば一緒にローテーションに組み込むことなど決してあっては ならないことなのですが、そこは何といっても日本での話であるわけ ですから、よしとしておきましょう。  Brioniに限らず、本来のスーツは、Formal, Official, Business, Townの大きく4通りに分かれています。とりあえずスーツを着ていれば 何処に行こうが無問題の日本とは違うのですが、まず確認すべきは どのような生地、色のBrioniのスーツをお求めになられたのかです。  基本的に、Official/Businessの場においては、スーツの色は 紺とグレー以外ありえません。Townというのは、所謂”お洒落着”の ことで、一般にはベージュ、茶系、グリーン系などの色調をも含めた ファンシーな色と柄の生地のスーツを意味し、もし会社で着られる のであれば、おそらく金曜日に限られます。  Brioniの顧客で世界的に有名なのが、前国連事務総長のコフィ アナンです。彼は一端Brioniの顧客となってからは、同社以外の 服は身に着けなかったと思いますが、全て紺とグレーでした。 勿論、紺とグレーと言っても、柄や色調のバリエーションは無限に あるわけで、”紳士の服”というものは、素材の上質さと、そして たとえ周りからは同じような色、柄に見えたとしても、微妙な差異 を同じレベルの仕立てと同じシルエットで表現することが、男と して、時には組織のリーダーとして、部下に安定感と安心を与える ために肝要なこととされているのです。  ま、とは言っても、所詮日本なわけですから、ワードローブの 全てをBrioniで揃えられれば、それはそれで最高なことなのですが、 そうはいかない場合には、もし購入されたBrioniが紺かグレー系 であって、Serious Businessに対応が可能であるならば、大切な ミーティング等”いざという時の一着”、もしくは本当に”貧乏臭い” モノ言いで大キライなのですが、”勝負スーツ”とされるのも いいのかもしれません。なぜ”勝負....”がキライなのかと言えば、 ビジネスの場においては、毎日が”勝負”だと考えているもので。  最後にBrioniを着る際、最も肝要なことは、一端着たならば Brioniを着ていることを忘れて普段通りに動き、ふるまうことです。 日本人のほとんどは、Brioniのスーツなどと言ってもわからない でしょうが、本物が理解出来る人、そして欧米の知的上流階級には 必ず”この人はいい服を着ている、普通とは違う。”と通じるものが ありますので、どうぞ御心配なく。なぜかというと日本と違って 欧米の上流階級にとっては、”装いは教養”を示す以外の何物でも ないからです。  最後に、永年着用して良い点というのは、着るほどに身体に なじんでくるなど、色々あるとは思いますが、悪い点は特にない でしょう。一番悪いのは着過ぎと、クリーニングのし過ぎで、 Brioniレベルの服であれば、本当はクリーニングなどなるべく しない方が良いのですが、どうしてもという場合には、信頼 出来るクリーニング店におまかせしましょう。それと、上質の 洋服ブラシの購入を忘れずに。これは繊維の中に入り込んだ埃 を掻き出すのに必要です。 追記:  ”Brioni”の名は、オーストリア・ハンガリー帝國時代に アドリア海に浮かぶ14の島々からなるBrijuni(Brioni)島に 由来し、欧州貴族達のための世界最高のリゾートとして開発され、 ポロの競技場などもありました。ポロは最高にお金がかかり、 最高にタフで危険なスポーツで、本当の上流階級にのみ許される スポーツなのです。日本でも極少数の現役プレーヤーがおります。 それ故ラルフ ローレンが自身の商標としたという事実もあります。 Brijuni(Brioni島)は、欧州の歴史の波にほんろうされ、現在では クロアチア領となっています。 つまりBrioniという名前からして、欧州の教養豊かな上流階級には、 どのようなレベルの服を目指したものであるのか、ピンとくるもの があるのです。

happy43
質問者

お礼

いろいろなご意見ありがとうございました。購入したものはグレーにストライプが入っているものです。着てみて感じたのはとても軽くて着やすいものだと思っています。大事に着ていこう思います。

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