景気が回復すると円高が解消されるわけではありません。
円高はお金の動きによりますから、どういうシナリオを前提にするかです。
1)
大型金融機関の破たんですから、英米密着型のところは日本と同様に今後10年近く低迷するのだとすると、
輸出中心の日本は低迷。よって景気回復の起爆剤が輸出中心の大手企業ではなく、内需および外国投資等のビジネス、というシナリオ。
この場合、外国からの日本への投資により円高圧力。また、円高を利用した日本人資本が外国資本を買いあさることによる円安圧力。
どちらが強く出てくるかですね。
日本人はあまりリスク資産に手を出さないのですが、外国資本を買いあさる能力はかなり莫大な力です。
景気回復の時に貯金を引き出してもいいと言う気持ちがどこで出るかがポイントになります。
2)
世界同時不景気下でも経済成長率がプラスである中国に頼り、
中国投資と対中ビジネスが盛んに起こる。と言うシナリオ。
外貨準備金を膨れ上がらせたくない中国の元が切りあがるポイント次第でおおきな円安。
世界中が平均購買力が日本を上回る中国を相手にする可能性もありますので、いくら内需から輸出に切り替えたいとしても元の切り上げは時間の問題でしょう。
同時にたくさんの問題も抱えると思いますが、中国の政治しだいです。
この場合だと購買力を持つ層が日本製品と日本資本の買いあさりが始まるので、国内には大量にお金が回る。->インフレと景気回復。
シナリオは無限に考えられ、重みづけを持って同時進行します。
それがいつなのかが明確にわからない難しさなのです。
世界中の人たちがどこにお金を回したがるんでしょうね。不安の一番少ないほうだと言うことは確かです。