住宅ローン審査経験者です。
「2,500万円位の新築」というのは、
(1)物件価格2,500万円で売りに出ている「建売住宅」を購入しようと考えている
(2)建築予算2,500万円で家を建てようと考えている
のどちらになりますでしょう。
いえ、それによって「住宅ローンを利用して住宅を取得するために必要な資金合計額」の見積もりが違ってきますので。
民間金融機関の住宅ローンを利用される場合、「物件価格の20%以上」を自己資金から用意できるのでしたら、「住宅ローンを利用して住宅を取得するために必要な資金合計額」が多少少なくできたりします。
それは「住宅ローンを利用するのに必要な諸費用」を安く抑えることができる金融機関があるからです。
もし、(1)でしたら、「住宅ローンを利用して住宅を取得するために必要な資金合計額」は、2,800万円くらいまでは見積もってください。
(2)の場合は、もう少し少なくなると思います。
「住宅ローンを利用して住宅を取得するために必要な資金合計額」-「住宅取得に充当できる自己資金」=「住宅ローン借入希望額」 となりますから、(1)と(2)では、「住宅ローン借入希望額」が違ってくることがお分かりいただけますよね?
「住宅ローン借入希望額」がより少なくなれば、わざわざ35年も借りている必要がないかもしれません。
返済期間が短くなれば、さらに「住宅ローンを利用するのに必要な諸費用」を抑えることもできるんですよ。
> 一般的には35年ローンでしょうが・・・・。
違います。
借入金額はより少なく、返済期間はより短くするのが「良い借り方」です(借りていただく側としては、逆の方がありがたいですけれどね)。
「35年かからないと返済できないくらいの金額を借りてしまうから、35年ローンに『せざるを得ない』人が多いだけ」です。
長い人生ではありますが、年金をもらうようになってからも住宅ローンの返済を「続けたい」ですか?
「退職金」の大半を老後の余裕資金とせずに、住宅ローンの返済に「充てたい」ですか?
そうでなければ、ご家族構成、ご家族の年齢などから、「ライフプラン表」を作ってみてください。
・いつごろどんな理由で「家族のため」に多額の資金が必要になる可能性があるか(子供の成長、進学、結婚)
・いつごろどんな理由で「家」に多額の資金が必要になる可能性があるか(戸建てでしたら、10年1度は100万円単位の修繕費用が必要になるとお考えください)
・いつごろどんな理由で「生活のため」に多額の資金が必要になる可能性があるか(家具、家電の買い替え、車の買い替え)
そのうえで、「現在の毎月の給与の手取額」からいくらまでならば「住宅ローンの返済」に充当しても、「現在と同レベルの生活が維持できるか」を考えてください(現在が賃貸住宅で生活されているのならば、住宅ローンの返済額は、現在の家賃の8割までに抑えないと、現在の生活と同レベルの生活は維持できないとお考えください)。
そして、返済期間ですが、現在の一般的な定年年齢はまだ60歳なので(雇用は延長してもらえるようになっていますが、60歳以降の給与は減額されることが多いようなので)、「60歳-1歳-現在の年齢」となるように考えてください。
金利タイプの選択方法については、個別の「住宅ローン相談」でなければ対応できません。
ご本人の属性のほか、家族構成などもうかがわないと、「どのパターンが向いている」かの判断ができないんです。
現在の経済情勢から「先」を読むのはとても難しいのですが、現在が「底」に近いことはお分かりいただけますよね。
現在が「底」ならば、将来について考えることは「金利が上がり、それによって『住宅ローンの返済額』が上がることになった場合の対応」なんです。
「現在が底であるにもかかわらず、将来1円でも返済額が上がったら、生活が厳しい」というのでしたら、例え多少金利が高くても「完済までの金利が固定されているタイプ」を選ばれるべきです。
資金的には余裕があるので繰上返済をバンバンしていくつもりでいるし、経済情勢等に明るく、フットワークも軽いというのでしたら、今の金利の低さのメリットを生かすことができる「変動金利型」などを選ばれるのもいいと思います。
「住宅ローン」というのは、結構「個別性」が高い商品です。
ですから、「一般的には」という言葉を使うのは難しいんですよ。
最後に。
できれば複数の金融機関に出向いて「住宅ローンの相談」を受けてください。