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調(長調、短調)について
初心者向けの音楽書を呼んでいて素朴に思いました。1オクターブを12等分した平均律の場合、12ある音程を自由に使って(調や楽譜や音楽理論を意識せずに)作曲してはいけないのでしょうか?そもそも、長調とは?短調とは?何なのでしょうか?いくつかの教科書を読んでみましたが、(オタマジャクシの列び方のパターンの比較だけで)決定的な説明を見つけることができませんでした。実際に音を出して聴けば分からないでもありません。が、記譜するのに何でオタマジャクシの数を七つに限定するの?例えばオクターブを“6線譜”で表し、臨時記号をなくてしまった方が分かりやすくないでしょうか?そうすれば長3度や短3度の別もなく3度は3度で合理的に思うのですが…。音楽理論といっても必ずしも合理的でないので、現状は理解できても変なところで考え込んでしまいます。初心者に分かりにくいこれらの質問、どなたか易しくご教授下さい。
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長調、短調という形を取らずに、無調(または12平均律)という タイプの音楽は、昔から考えられています。 古典的作品で一番有名なのはヨハン セバスチャン バッハでしょう。 また、現代音楽は大抵無調で書かれています。 http://plaza19.mbn.or.jp/~jmaieh/yamashiro/yamashiro.htm なぜ、長調、短調が普通に使われるかというのは 私が書くよりも参考URLの方が説得力があるので、 こちらをごらんください。 また、譜面の表記を変えるのは、それが普及してしまえば 問題ないのではないでしょうか。 ハーモニカ(数字符)の例もありますから、他人が見てわかるのであれば どちらでもかまわないと思います。 ただ、鍵盤楽器や多くの木管楽器のように譜面に沿って作られている楽器は 扱いにくくなりますね。
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- Sumi-chan
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斬新なお考えですね。しかし、現代のようなシステムができあがったのは数百年の音楽史をひもといて説明しなくてはならず、すべては説明できません。 初心者向きにやさしくということで、感覚的な説明にとどめさせていただきます。 1)12音を均等に使用する作曲 すでに試みられています。日本では武満徹氏が世界的に有名です。20世紀初頭からこころみられました。しかし、この技法は調性に厳しく縛られた古典音楽を正しく理解していないと、ただの「音遊び」になります。「均等」といっても微妙なゆらぎがあります。このゆらぎについては目下学理的な研究がおこなわれています。 現代のJAZZでもこれにちかいものがありますが、これは和音の機能を拡大して考えられたものです、一見して半音階を自由に演奏しているように見えますが、実は厳しい理論もあるのです。「アボイドノート」といって避けなければならない音もあるのです。 2)長調・短調 ドレミファソラシドのスケールのどの音を主音にするかということで「ドリア」だの「リディア」だのいろいろとスケールがあります。しかし、バッハ等に代表される大家が開拓した「機能和声」にもっともよく適合したのが、現在のシステムです。昔、試行錯誤された歴史があります。現代音楽では、全音・半音などの音列の配置を自由に決めて、独自のシステムを構築することもあります。 3)全音階はなぜ7つ? これは非常にむずかしい。ご説明には数学的な内容がひつようになります。半音階が12の音でなりたつことがわかったのはピタゴラスによるものです。この12の音を7つで構成される全音階にあてはめると非常に数学的に合理的なシステムができあがるのです。 またそれらは、世界の各地でうたわれている音楽と非常によく整合するのです。(一部の地域をのぞいて) そういうわけで、現在のシステムが確立しました。 4)臨時記号をなくす 長3度、短3度は、音響的には全く違った意味をもっています。現代音楽ではこれらを同時にならして、違う響きにする試みもあるようでが、長短3度を同一のものとして扱われることはおそらく無いでしょう。「3度」という「音程」はさきほどの「スケール」で規定されたものです。実際の響きでは長短が重要なのです。現在の記譜方法の都合上、#、bは登場しました。調性音楽では必然的な結果です。しかし、12音技法では記譜に不都合が生じています。記譜の合理性・汎用性については今後の研究や発明がまたれます。 最初はわかりにくい音楽理論かもしれませんが、専門的な内容が理解されるについれて、現在のシステムは合理的にできていることがきっとわかるとおもいます。音楽理論は現在の段階では「経験則」で、一般性のある説明は不十分なのです。しかしこういった試みもされており、今後の成果が期待されます。
- ADEMU
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6線譜の意見はなかなかおもしろい意見です。 これは屁理屈ですが、演歌などは実際に5つの音しか使用していません(たまに増えることもありますが)。 例えば、有名な「北国の春」などはピアノの黒鍵だけで演奏が可能です。このように曲によっては使う音が限定されている曲があります。 おもしろい例をあげるとハンドベルという楽器があるのはご存じでしょう。普段は1人2つならすのですが、もし1人1つならすとしましょう。当然12音階ですので12人必要です(この際オクターブの概念はなくしましょう)。 これで上記の「北国の春」を演奏したとします。 実際に演奏に参加できる人数は何人でしょうか。 答えは5人です。 つまり臨時に使う記号はあくまでも臨時にしか出てこないまれな記号なわけです。 曲をドレミで歌えるのもそのせいです。 長3度、短3度云々についてはもし、6線譜の概念(1オクターブを13度とする)をもつなら5度と4度に区別されるはずです。 先人が4線譜を5線譜にしたように日々理解しやすいように工夫され今日に至っているわけで、今後もし自分たちが作曲しやすい楽譜を作りだすのであればそれも自由だと思います。現に作曲家の中では1/4音程などという半音のまた半音の世界を築き上げた人もいます。当然今の記号では表現不可能ですので自分で勝手に定義して使用しています。
お礼
回答ありがとうございました。ポイントは、「一番早く回答くれた」ということでNo1の方、それから「一番長文で説明いただいた」ということでNo3の方に便宜上発行しますが、同じように勉強になりました。また、機会ありましたら、よろしくお願いします。
お礼
さっそくの回答ありがとうございます。“無調”という用語を初めて知りました。バッハの音楽がそうだということも恥ずかしながら初めて知りましたので、以後覚えておくとともに、実際に作品を聴いてみたいと思います。ハーモニカの数字譜というのも勉強してみます。この後参考URTも見てみます。