抗がん剤投与による男性不妊症(無精子症・乏精子症)のリスクは、その使用薬剤・使用量・期間と個人差により変化しますが、医師は必ず投与時に説明をする必要がある基本的な副作用の1つです。
おそらくご主人も治療時に主治医からその様な説明を受けておいでのはずです。
元々不妊症の原因は男女1:1に存在するといいますが、男性不妊の検索は精液検査という体に侵襲の全くない検査からはじめられるものですし、ご主人の場合にはその背景から一番に調べる必要のあるものなので、やはり調べていただきたいところです。しかしながら「まったく非協力的」なご主人の心情にも留意してあげる必要があります。もしかして主治医からの以前の説明を記憶していて「最初から諦めている」のかも知れないのです。冒頭に「無精子症」以外に「乏精子症」という言葉を加えました。これは精子が少なくなるだけであり「いる/ある」場合があるということを示すものです。どちらかというと完全な無精子症よりは検索を加えれば1匹は見つかるような(精巣内精子・精巣上体内精子)症例の方が多いと聞きます。現代の医療では精子が一匹でもいれば挙児の望みが残っています。
まずご主人と子供を求めるかどうかを夫婦でしっかりと向き合ってお話になられ、場合によっては望みがあることも話された上でご主人の決断を求めてください。挙児希望の方にいうのはなんですが『子供は夫婦で作るもの』です。たとえgarboさんが自分を質に入れても子供が欲しい(たとえ)といったとしてもご主人がその気になられなければどうにもなりません。抗がん剤使用から5年も経過しているのであれば十分に腰をすえて検索に望んでいいところに差し掛かっています。30代といわれるgarboさん側の条件から考えても、時間的な制約を考えてまずはしっかりお話し合いをされるべきです。