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膀胱炎の薬による副作用とは?
- 母は1年に2度くらいの割合で膀胱炎を起こしているが、今年の1月から症状が繰り返し、下痢がひどくなっている
- 病院で膀胱炎の薬による副作用と判断され、整腸剤が処方されたが、改善されず悪化のサイクルが続いている
- 膀胱炎に関しては10年前から定期検査を受けているが、他の病院でも詳しい検査を受けられず、母の体調は悪化している
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病状大変ですね。文書で分る事は限られるのであくまでも参考です。 長い返事になりますが、お力になればと思います。 繰り返す膀胱炎症状の原因として考えられることは ・抗菌薬の効果がなくなってきている(耐性菌の可能性) ・抗菌薬の容量が不十分 ・過活動膀胱などの機能障害がおこっている などが考えられます。 下痢をするのは ・抗菌薬の直接副作用としての下痢 ・抗菌薬を使用し続けることによって生じる偽膜性腸炎 ・その他機能性障害 などが考えられます。 体重減少 ・食事量が純粋に減っている ・結核などの慢性感染が生じている(結核性膀胱炎も含めて) ・悪性腫瘍などの消耗性疾患が隠れている。 などを第一に疑うと思います。 <抗菌薬の効果がなくなってきている>: 日本は世界まれにみる抗菌薬乱発の国ですので、 抗菌薬の使用頻度が上がることで耐性菌が出現しやすいと思います。 抗菌薬を使用される前に、尿培養検査をされましたか? もししていなければ、再発するのなら、 一旦抗菌薬を最低でも4日は休止して 尿培養を行って抗菌薬の効果を培養から確認するのが 医師としてのつとめです。 これをしていないのであれば医師を変えた方がよいでしょう。 フロモックスは消化管からの吸収が悪い薬(3割も吸収しません)ですので、 下痢をしているとさらに吸収しません。 耐性をあわせてこれにも原因があるかもしれません。 <抗菌薬の量が不十分> 効果はあるが、容量が少ない場合があります。 フロモックス、セフゾン、メイアクトなどは吸収が悪いので効果が不十分なことがあります。 また、クラビットは1日1回まとめのみをするのが世界の常識ですが、 日本では1日3回に分けるという困った処方がはびこっています。 <過活動膀胱などの機能障害> 慢性膀胱炎になって少しの刺激で尿意が出やすくなっているかもしれません。 また、腫瘍や膀胱結核などの刺激がある可能性もあります。 尿の細胞診、結核培養なども提案されてみては? <抗菌薬の直接副作用としての下痢> 意外かもしれませんが、抗菌薬そのもので下痢をします。とくにアンピシリンなどは有名です。 休薬して4日たって下痢が改善すれば薬剤性下痢の可能性があります。 <抗菌薬を使用し続けることによって生じる偽膜性腸炎> 抗菌薬を使用すると腸内細菌の大部分が死滅し、特殊な菌のみが生き残ります。 その菌はクロストリジウム・ディフィシルといいこれが下痢をおこすことがよくあります。 検査はこの菌の毒素(CDトキシン)を便から調べることです。 クロストリジウム・ディフィシルに効果のある抗菌薬は2つあります。 バンコマイシンとメトロニダゾールです。 効果は殆ど変わりませんが、値段が全く違います。 バンコマイシンはメトロニダゾールの100倍高価な薬です。 問題がなければメトロニダゾールを処方してもらいましょう。 投与料は500mg×3回/日を10日間が標準です。 <その他機能性障害> 精神的にナーバスになると機能性下痢をすることがあります。 また、 クローン病などの炎症性腸疾患も下痢と倦怠感が持続します。 このような病気が隠れていないかを確認することも重要です。 <食事量が純粋に減っている> in-outのバランスが崩れば体重はへりますね。 <結核などの慢性感染が生じている(結核性膀胱炎も含めて)> 倦怠感、体重減少があれば医師としてこれを疑うと思います。 結核は体中どこにいてもおかしくない病気ですが、 疑わなければ調べられません。 まずはツベルクリン検査をしてみては? <悪性腫瘍などの消耗性疾患が隠れている> 倦怠感、体重減少があればこれも当然疑います。 おまけですが、薬以外に膀胱炎を予防する方法があります。 そればクランベリージュースやタブレットを内服することです。 クランベリーの尿代謝物は大腸菌に対して抗菌作用があります。 クランベリータブレットはDHCなどで販売していますので、 1日5粒内服するとよいでしょう。 これは医学的にも証明されています。論文も多数あります。 高齢女性に対する根拠は不十分な点もありますが、 一定の評価を得ている方法です。 決して民間療法ではありません。 以上、私ならこのようにして診察するという内容を簡単にお示ししました。 ご参考になれば幸甚です。
お礼
ご回答ありがとうございました。 母に尋ねたところ、細胞診、尿培養、結核培養は医師からこのような検査をしたという説明が一切無い為よく分からないとのことで、便の検査についてはしてもらっていないとのことでした。やはりこれだけ症状を訴えてもこのような検査をしてもらえないようでは、病院を変えたほうが良いでしょうね。母も別の病院に行って見ると言っております。 今は膀胱炎の抗菌剤は飲まず、病院で処方された猪苓湯のみを服用しておりますが、予防の為にクランベリーやタブレットの服用もしてみるとのことです。 こんなに詳しく、考えられる原因や病名を教えていただき、母に伝えたところ希望を持てたようでとても明るい声になりました。娘の私もほっとしています。心より感謝いたします。ありがとうございました。