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「公僕」とは何時からそう呼んでいるのでしょうか?

公務員は「公僕」であるとは言いますが、そもそも何時、誰がそう呼びはじめたのでしょうか? 実際に辞書に載っていたりとかするので胡散臭い言葉ではないんでしょうが、最近の若者は「公僕」という言葉も知らないといきなり言われてもよくわかりません。昔の教科書には載っていたと言う人もいますが、今の教科書には載っていないので。 日本の近代以降の政治システムは、戦前であれば不平等条約改正のための猿真似、戦後であればアメリカからの押し付けであり、どちらにしても西洋からの輸入品なので'public servant''civil servant'の直訳だとは思うんですが。 初出を教えてほしいです。

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  • Ganymede
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回答No.3

> 'public servant''civil servant'の直訳だとは思うんですが。 その通りだと私も思う。したがって、「公僕」という語は、特定の一人による独自の訳というより、同時多発的に発生しただろうと考えられる。なぜなら、直訳は誰でもできるからだ。いや、「誰でも」というのは語弊がある。幕末や明治初期に、欧文も漢籍も読みこなす学識を養っていた人たちということである。漢字の素養がなかったら、「げなん(下男)」のような言葉は知っていても、「僕」という字はすぐに思いつかなかっただろうと思う。 強いて特定の名を挙げるなら、二葉亭四迷とも言われているらしい。次のサイトは、ある岡山市議会議員によるもので、邑瀬伶という文筆家との対談記録の抜粋である。 http://www.ingi.jp/old_web/ingi/ronbun/minsyu.html この邑瀬さんという人は、論語のサイトも運営しているようだし、「漢語にも公僕という言葉はありません」という発言は信用してよさそうに思われる。と、学識のない私が言うのも不遜であるが。つまり、「公僕」は漢籍から引っ張ってきたのではなく、和製漢語を以って欧米語の訳にあてたことになる。 さて、二葉亭といえば『浮雲』で、その中に「公僕」の語が見える。 二葉亭四迷『浮雲』 1887年(明治20年)に第一篇発表、翌年第二篇、翌々年第三篇発表。 http://etext.lib.virginia.edu/japanese/futabatei/ukigumo/FutUkig.html (引用開始) 天帝の愛子、運命の寵臣、人の中の人、男の中の男と世の人の尊重の的、健羨の府となる昔の所謂お役人樣、今の所謂官員さま、後の世になれば社會の公僕とか、何とか名告るべき方々も出た。(引用終り) 「後の世になれば社會の公僕とか、何とか名告るべき方々」という文から分かるように、この時代まだ「公僕」という語は直訳語で、一般的ではなかったらしい。二葉亭の予言は当たり、「公僕」は日本語として定着することになるが、それははるか後、第二次大戦後の民主化においてであった。 宮本百合子『新しい抵抗について』(1949年) http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/files/3480_12386.html (引用開始) 「公僕」という言葉が、民主日本になったからいわれはじめたけれど、(引用終り) この「いわれはじめた」は、「盛んに言われはじめた」というような意味だろう。

noname#118869
質問者

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回答ありがとうございます。

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  • Ganymede
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回答No.4

「二葉亭四迷」初出説の、肝心かなめの邑瀬伶さんの発言を引用し忘れていたので、以下のように引用する。 http://www.ingi.jp/old_web/ingi/ronbun/minsyu.html (引用開始) この国では行政職員のことを色々な呼び方をしていますね。例えば官僚、官吏、お役人、公務員、官吏、公僕、とか、非常に沢山の呼び方があります。官員とかには能く様まで付けて呼んだりしますが、数えればきりが無いとすら思うのですが。英語ではどのくらい呼び方があるかご存知ですか。 (中略) 昔私は一文(注:『官僚国家の構図』)を書くために調べたことがあるのですが、英語の辞書にはpublic servantしか行政職を表現する言葉が見当たらないのですよ。 (中略) public servantを公僕と訳した最初の日本人は二葉亭四迷だという説もありますが、publicという言葉が日本に入ってきたときに誰か偉い先人がこれに公の一字を当てたのだと私は思っております。勿論、漢語にも公僕という言葉はありません。(引用終り) ただし、邑瀬は「という説もありますが」と言っており、二葉亭が初出だと確言しているわけではない。

  • purunu
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回答No.2

初出にはたどりつけませんでしたが、public servant の意味で、日本の公務員を指すのではなくて公務員(官吏)一般をさすことばとして、比ゆ的な意味で1916年には使われています。 河上肇の「貧乏物語」(下記URL参照)で、 「事業に従う者も名は商人と言い実業家と言うも、実は社会の公僕、国家の官吏であって、得るところの利潤はすなわち賞与であり俸給(ほうきゅう)である。」

参考URL:
http://www.aozora.gr.jp/cards/000250/files/18353_30892.html
noname#118869
質問者

お礼

回答ありがとうございます。

noname#118869
質問者

補足

わざわざ調べてくださってありがとうございます。

  • alpha123
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回答No.1

公僕という言葉はいまの若い人は知らないし、実生活で見聞することもないでしょう。 もともとはパブリックサーバントの訳語で、公務員特別職(選挙で選ばれる人=議員など)と違い政治活動の1部が制限され、その制約の代償として「身分保障がある(=意に反してやめされられることがない)」ふつうの公務員のことです。 新明解国語辞典 新明解では、 「(権力を行使するのではなく)国民に奉仕する者としての公務員の称。  (ただし実情は、理想とは程遠い)」(^^)

noname#118869
質問者

お礼

回答ありがとうございます。