私はアマチュアドラマーです。自分のドラムセットは持っています。今はもう演奏することもなくなりましたが、これは宝物ですね。当然他人に貸し出したことはなく、演奏させたとしても、私の目の前で監視していました。
ところが以前、私が所属していた田舎の吹奏楽団の定期演奏会で、交友がある別の都市部の吹奏楽団を招きました。第2部でその楽団の演奏をしていただきましたが、そこのドラマーは、自分のスネアとハード類、シンバルを少しだけしか持ってこれないということなので、基本的には私のドラムセットを貸し出すことになりました。
最初は、少し抵抗がありましたよ。
私はドラムやシンバルの位置やタムの角度はすべて最適の状態にしてメモリーしておきます。床に敷くゴムマットにもすべてスタンドの位置を記してあります。スタンドの高さもすべてクランプ等で調整し、分解収納しても、再びまったく同じように組み立てれるようにしてあるんです。
話は戻りますが、当然そのドラマーは、自分の都合のいいようにセッティングを変えました。タムの角度もシンバルの位置も全然違いました。その後、合同演奏になりましたが、私は彼のセッティング状態のままで自分の楽器を演奏しなければならなかったです。この時はちょっとムッときました。「何で持ち主が他人が変えたセッティングで叩かなければならないんだ」って思いましたね。
でも、彼はとてもうまかったです。もち曲だとはいえ、高速5拍子の曲でも自由にフィルをいれ、アドリブのセンスも抜群。パワフル大胆でありながらも決して正確さは失わない、十分存在感のあるドラミングでした。
私も10年以上ドラムをやってきて、アマチュアとしてはかなり叩けるほうだと自負していましたが、私よりも10歳近く年下の彼の演奏を聞かされて完全に脱帽させられた瞬間でした。
でも、演奏会が終わったあと彼と話をしましたが、とても好青年で、決して自分の実力におごることは言わず、丁寧に私にお礼を言ったり、私のドラムセットをほめてくれたり礼儀正しくてうれしかったです。
きっと、私のドラムセットも彼に演奏してもらってうれしかったのではないかと思います。
ちなみに彼は、その後プロになりました。
それ以来、私も彼に刺激され練習に励みました。菅沼孝三氏のビデオを集め、すっかり菅沼氏のとりこになってしまいました。
お礼
>ちょっとムッときました。 お気持ちわかる気がします。 私も学生時代吹奏楽部だったんですが、 私の場合は小さい女の子と曲により担当を替えていたので、 叩きにくかったのを思い出しました。 それが自分のドラムともなったら私は何を言い出すかわかりません(^-^; ちなみに私の目指すはやはりドラム界に改革をもたした スティーブ・ガッド様(笑)です。