あ~、これは・・・ふくしま政美の怪作(原作:宮崎惇)ですねえ。
『聖(セント)マッスル』というタイトルで、少年マガジンで連載されました('76年32号から連載開始)。前号に予告編のように数ページ掲載され、これはかなりの出来でしたが、実際連載されると、画力というか描き込みが粗くなったというか、描線が「濃い」というか、一度見ると忘れられない作品であったのは確かです。
ストーリーはどうにもこうにも説明しにくいものですが、誤解を恐れずにいえば、栗本薫の『グインサーガ』ってありますよね?あれの初期って、豹頭の男グインが自分が何者なのか、どこから来てどこへ行こうとしているのか、何も思い出せず(分らず)苦悩するんですけど、発端はそれに近いです。お花畑の中に眠る、一人の筋肉ムキムキのスッポンポンの男。ふと目覚めて、蝶とか花とかを見つめて「・・・美しい」とか何とか言っちゃって、そのうちハッとして、「お、おれは誰なんだ」とか急に悩み始めます。それから彷徨を始めます、全裸で。
それからは殆ど『北斗の拳』みたいな話が展開され、事件にまきこまれます。基本的に全裸で(笑)。そういえば『北斗の拳』が連載されたとき、これ『聖マッスル』みたいだなあ、と思ったものです。描かれる世界は映画「ベンハー」とか「スパルタカス」みたいなもの。人間城の王(城の壁には人間の首が埋め込まれている)、巨人王のもみ上げだか耳毛だか分からない三つ編み、とにかく出てくるもの全てが「異形」。
ちょうどmisacyan4wdさんのお父さんの年代が、あれを多感な時期に見てしまった世代です。まあ・・・、見ないでおくのも、それはそれで幸せじゃないかと(笑)。
お礼
詳しくおしえてもろて有難う御座います ベンハー+北斗ですか~ めちゃ面白そうですね とすると北斗系の悪人も全裸なんですか?笑 すごいマンガだったんどすな~ ぜひ読んでみたいです ありがとうございました またよろしくおねがいします