癌性疼痛緩和治療は経口投与が基本で、傾眠傾向などの副作用が出ずに、疼痛が緩和されるまで増量可能です。また、癌性疼痛緩和治療は、痛みの程度と種類によって、以下のように段階的に投与します。
(1)通常の鎮痛薬。
(2)NSAIDs（非ステロイド系抗炎鎮痛薬）。
(3)NSAIDs＋弱オピオイド系鎮痛薬。
(4)NSAIDs＋強オピオイド系鎮痛薬。
(5)疼痛が緩和されるまで(4)の強オピオイド系鎮痛薬を増量する。
さらに、経口投与＜持続皮下注入＜硬膜外投与というように、投与方法を変更することにより、約１／５の投与量で同等の疼痛緩和効果が得られます。さらに、膨満感など神経因性とは異なる疼痛には消化薬や緩下薬を併用投与したり、抗うつ薬・向精神薬・抗不安薬などを併用投与します。
母上様は(4)の段階の強オピオイド系鎮痛薬であるオキシコンチン錠200mg×２回／日が処方されていますが、それでも母上様の癌性疼痛が緩和されないのであれば、便秘・嘔気・傾眠などの副作用対策を実施した上で、以下のような方法が考えられます。
(1)オキシコンチン錠を増量する。
(2)他の強オピオイド系鎮痛薬に変更する。
(3)他の鎮痛補助薬を併用投与する。
(4)投与方法を変更する。
どちらにしましても、母上様の痛みの程度と種類を的確に主治医に伝えることが肝要です。癌性疼痛緩和治療に関しては以下のサイトをご参照ください。そして、母上様をしっかりサポートして上げてください。お大事に。
