名探偵コナンの倫理観
僕は名探偵コナンが好きです。好きだからこそ、他の漫画や刑事ドラマとの違いがあると納得できないです。
名探偵コナンには少し過激な言動や極端な考えが見られます。例えば、「本当に聞きたいコト」では新一が、被害者が犯人の罠に引っかかって「自分の犯した罪を自分で償うのはありえなく、どんな理由があろうと決して選んではいけない間違った答え」と言っていますが、実際に被害者のように自分の犯した罪を自分で命を絶とうとする人もいるのではないのでしょうか?また、被害者が過去に犯した罪を後悔していて、犯人が自分を殺そうとしていてわざと殺されるという話を見たことがありますので、新一の言っていることは極端ではないでしょうか?
「探偵団はヤブの中」では犯人の動機は逆恨みですが目暮たちの反応がいまいち納得できないです。それだけ犯人の考えが幼稚なのだと思いますが、実際にそういう動機で犯罪を犯している人もいますし、自分も実際に罪は犯しませんがそう考えることもあります。また、店長も犯人を許しているし「店長に感謝するんだな」という一言があってもよさそうです。目暮といえば「封印された目暮の秘密」でも目暮が犯人に対し一喝するが、アニメでは「ただの逆恨みとなっているが」漫画では「逆恨みですらない」とより過激になっています。
wikipediaの江戸川コナンの項にも自己完結型と書かれているし、登場人物が正義感が強すぎたり、過激なこと言ったり、どんな理由があろうと殺人者の気持ちなんてわかりたくないと言ったやや極端な思想を持っていたり、人が人を助ける理由に論理的思考は存在しないなんてかっこつけたことを言ったり、他の漫画と違うところが多すぎるます。自分が最高だと思っていた漫画がこうも欠点だらけだと情けなくなります。最近だと「容疑者は熱愛カップル」で犯人が悪いことをしていて被害者にそれを咎められ告発されようとしたのを口封じで殺害した犯人に対し、目暮たちはまだしも比護さんは先輩を殺されたわけだから、逮捕されたから満足なのかもしれないが、犯人に何かきついことを言ってもよさそうである。
とにかく今一番このことが私を悩ませている。他の刑事ドラマや探偵ドラマでももう少し、人間ドラマが描かれているが、「コナン」にはそれが欠けている。同じ少年漫画で国民的こみっくである「ワンピース」のほうが仲間との絆や登場人物の過去や正義とは何か問いかけているのに対しコナンは動機も詳しく描かれないし、公安やFBIがいながら正義とは何かも問いかけていない。それどころか人の命を何とも思わない人や、人を何人も殺している犯人に対し、憤りも感じずただ蹴り一発のギャグオチや、力づくで確保するだけである。これが本当に国民的コミックと言えるのでしょうか?