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過積載の荷主の責任
運送業者が過積載をした場合、荷主にもその責任が及ぶと聞いたことがあります。仮に荷主Aが大手運送業者Bに運送を依頼して、Bが下請運送業者Cにその荷物を運ばせてしかもCが過積載をした場合、Cの荷主はAorBどちらになり、その荷主としての責任は誰が負うのでしょうか?
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まず、荷主は当然にAです。 過積載に関しては道路交通法に以下の規定があります。 第五十八条の五 (過積載車両の運転の要求等の禁止) 第七十五条第一項に規定する使用者等以外の者は、次に掲げる行為をしてはならない。 一 車両の運転者に対し、過積載をして車両を運転することを要求すること。 二 車両の運転者に対し、当該車両への積載が過積載となるとの情を知りながら、...重量を超える積載物を当該車両に積載をさせるため売り渡し、又は当該積載物を引き渡すこと。 第七十五条 (自動車の使用者の義務等) 自動車...の使用者(安全運転管理者等その他自動車の運行を直接管理する地位にある者を含む。次項において「使用者等」という。) 本件ではAはCの運行を直接管理していないのであれば、第七十五条の使用者とはならず、第五十八条の五が適用されます。 第五十八条の五では、“過積載をして車両を運転”することを要求するか、“過積載となるとの情を知りながら”“売り渡し、又は当該積載物を引き渡すこと”が禁止されています。 よって“荷主としての責任”はAがCに“過積載をして車両を運転”することを要求するか、“C”が過積載をすることを知った上で荷物を引き渡しが場合にのみ問われます。 なおBはCに対して荷主とみなされる(下請事業者に対する元請事業者等利用運送事業者)ので、これも上記条件に該当すれば第五十八条の五違反に問われます。 また、第五十八条の五では“使用者等以外の者”なので、同条違反に問われるのは“荷主”だけには限りません。“過積載をして車両を運転”することを要求したのであれば、全く荷物に関係のない、“裏のじいさん”も罪に問われます。
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早速のご回答ありがとうございました。大変参考になりました。