以前、大学病院に勤務していた内科医です。私も「医員」でした。
1.私も外来は1日でした。基本的には病棟の入院患者を担当しているので外来の無い日は病棟業務をしているか、内視鏡などの検査のある診療科であれば週に1、2日は検査の日もあると思います。
2.経験ではなく役職で決まると思います。大学病院の外来は主に、教授、准教授(旧:助教授)、講師、助教(旧:助手)といった常勤医が担当します。病院にもよると思いますが、国立の大学病院では医員は実は「非常勤」なんです。人手の足りない部分を非常勤である「医員」または「大学院生」が受け持つ形が一般的だと思います。
3.多くの大学病院の医員には任期があります(私の大学は5年間でした)。また多くの医員、大学院生は「学位(医学博士)」取得のために大学病院に帰局しているので、3~4年で取得してまた関連病院へ赴任していくことになります。その中で助教になれた先生は大学病院の「常勤」として勤務することになります。
医員はあくまでも「非常勤」なので、週32時間しか勤務していない「建て前」になっています。そのため給与は概ね20万円/月です。もちろんボーナスはありません。私立であればもっと低いでしょう。そのため、半日程度の関連施設などでのアルバイトを2~3回/週程して収入を得ています。
外来、検査、アルバイト、さらに研究・実験(私は夜間と休日にしていました)があるため、病棟にいれる時間も限られてくるためどうしても忙しくなります。本来は大学病院から、5日分/週の正当な給与+時間外手当がでればアルバイトをする必要はなくなるのですが、システムを解体するのは難しいですね。
またアルバイトはもうひとつ事情があります。関連病院すべてに専門医がいるわけではありません。大学病院からの非常勤医というのは週1回の専門外来や、特殊な検査日としての機能も持っているため、関連病院にとっても貴重な存在であります。そのため辞めることができないのが現状です。
大学によって若干の違いはあると思いますが、参考になれば幸いです。
補足
医員をされていたのですね。とても参考になりました。ありがとうございます。 その先生は消化器系専門のようですが、入院患者も一番多いと思うしいろいろと大変なんでしょうね。 もう少しお聞きしたいですが、関連施設などでのアルバイトって例えばどんなものですか?大学などで教えたりすることもありますか? 非常勤ということで私立のほうが収入が低いとは意外でした。私立医大は卒業までに凄いお金がかかるでしょうし、勤務医になってからでもずっと収入がいいのだろうと思っていました。