他の方の回答どおり、いわゆる「20秒ルール(現在の規則では12秒)」は野球規則8・04の規定によるものです。
この規定は走者がいない場合のみ適用され、走者がいる場合は審判員が不必要な遅延を意図していると判断したらボークを宣告されます【規則8・05(h)】が、秒数制限によるペナルティを受ける事はありません。
秒数の計測は「投手がボールを所持し、打者がバッターボックスに入り投手に面したとき」から開始し、「ボールが投手の手から離れたとき」までと明確に規定されています。つまり「打者が打撃姿勢をとったとき」からカウントを開始すると言う事です。
「投手がセットポジションを取った」時ではありませんから、サインの交換が長引けばセットポジションを取ってから静止状態を保っていられる状態を続けられる時間は当然短くなっていきます。もたもたしているとセットポジションを取った瞬間に「12秒ルールによるペナルティ」を宣告される、という事ですね。
また秒数の計測は審判員(球審)が行います。投手の勝手な判断で「自分はちゃんと12秒以内に投げた」と抗議しても認められません。
打者のタイミングを狂わせるために時間を使う事は作戦の一つですが、ルール違反があってはいけませんし、かといって常に制限時間いっぱいのタイミングで投げていては逆に打者の方に有利に働きます。
投手と捕手はテンポよく、しかしながら打者にタイミングを合わせられにくいペースで投球を組み立てていく必要があるのです。
お礼
ありがとうございます。色々ためになりました!