機能は「外線を保留状態にする」です。
昔、大きな会社では電話交換手というのが、電話交換機室に常駐していまして、外部から電話があると、交換手がいったん受けて、肉声で繋げて欲しい人を確認して、内線電話をかけて、外部の電話を繋げていました。その時、繋げるべき内線がわかった段階で、外線側をいったん保留にします。その後で内線にかけます。
内線に電話しても相手が必ずしも席にうるとは限らないので、その場合は内線に繋げても仕方ありませんから、保留していた外線を取って、不在の旨を伝えて切断します。
経費節減がうるさくなって、この電話交換手の業務を庶務の女性がすることになります。そうすると、外から電話がかかってきた時、交換機室に着信しても誰もいませんから、庶務の女性の内線電話が鳴ります。
で、庶務の女性は電話交換業務を行うのですが、普通の電話機ですから、「外線をいったん保留状態にする」ボタンなんかは付いていませんから、フックボタンで代用します。
会社にある電話交換機は、通話中の内線電話からフック信号を受けた場合、その内線とつながっている外線を一時保留状態にするという機能をもつことにしました。同じフック信号でも、通話中ではなく、一時保留中に来た場合は、一時保留中の外線を、その外線着信に直前に応答した内線電話機に接続します。これが、外線に戻る機能です。
フック信号で外線を一時保留にした内線から引き続き内線番号のダイヤル信号が来た場合は、一時保留はそのままにして、ダイヤルされた内線電話機に着信信号を送ります。
内線電話機が応答したら、ダイヤルされた内線電話機とダイヤルした内線電話機との間で、通話路を形成した両電話機に開放します。
そして、ダイヤルした内線電話機(電話交換業務をしている庶務の女性の電話機)のオンフック信号(受話器を置く)を受け取ると、内線通話路を閉鎖して、一時保留中の外線電話と、ダイヤルされた内線電話機をつなげます。
イレギュラーな場合として、ダイヤルした内線に人は出たけど、隣の人で、目的の人が外出中である場合は、ダイヤルされた内線電話とではなく、ダイヤルした内線電話と外部の電話を繋げなくてはいけません。
その場合安全な方法は、ダイヤルした内線電話機に受話器を置いてもらい、そのあとダイヤルした内線電話機を置くと「呼び返し」という機能で、ダイヤルした内線電話機(庶務の女性の電話機)が再び鳴って、取る(オフフック信号を交換機に伝える)と外線電話機と接続され、そこで最初に電話を取った庶務の女性が不在を伝えるという方式ですが、まれに、もう一度フック信号を交換機に伝えるだけで外線に戻るという設定をする場合があります。この場合、フック信号の長いやつがオンフック信号ですから、受話器を置いてすぐかけ直す場合、オンフック信号が短くなってフック信号を認識され、電話を切らないで保留してしまう事故につながる危険があります。受話器を本当に置けばこんなことは無いのですが、カッコつけて、受話器を置くところにある白い頼りない奴を押してかけ直す場合に、短いオフフック信号=フック信号になってしまいます。
まとめると、外線の電話を一時保留にしたり、それを解除したりする機能に使われる場合が多いです。
ちなみに、キャッチホン機能を使う場合は、キャッチホン契約をした回線を使って、局交換機にこのフック信号を伝える必要があります。上記説明したフック信号は、内線電話機から会社の交換機に伝わる信号ですので、内線電話機のフックボタンを押しても局交換機にはフック信号は伝わりません。これを伝えたい場合に「フラッシュ」ボタンと名前を変えて使う場合もあります。この場合は、会社の電話回線でキャチホンを活用しているというレアケースの場合です。ほとんどの場合は、フックボタンと同じに使われています。
お礼
詳しい回答ありがとうございます。フックボタンとフラッシュは同じ機能なのですね。お客様からの電話を切ってしまったという失敗があり、それ以降怖くて電話にでられなくなりました。がんばります。ありがとうございます。