どうも、釣りバカです。
ワカサギの夏はふたつの生活圏に分かれます。
ご存知の通り晩秋~冬の間ワカサギは浅場に接岸します。これは言わずと知れたノッコミ(産卵のための接岸)で、この時期の魚体は抱卵と定位置のおかげで釣りやすく喰ってもうまいというわけ。元々低水温を好むワカサギは夏になるとより低水温の安定した深場に潜っていきます…というのは産卵できる成魚の話。
浅場で産み落とされた卵は当然孵化して稚魚となるわけですが、これらの稚魚は1年ほど浅場でウロウロして産卵に参加できる魚体へと成長していきます。だからワカサギの夏は深場と浅場にいる、というわけ。
ワカサギの稚魚は夏になると冬場に釣れる魚体の1/3~1/2に成長しているので相模湖などではこの年魚を狙って『夏のワカサギ釣り』と一生懸命ボート屋さんが宣伝しています。これが結構好評らしく、最近では相模湖以外のボート屋さんでも宣伝を始めています。だから質問者様が抱いた疑問はまるっきり荒唐無稽というわけではなく、結構的を得たものです。
尚バスに関して言えば
1)バスは夏は浅場に出て活性の最盛期を迎え、冬になると水温の安定している場所で活性が鈍る
2)バスは意外と捕食が下手なサカナで、小魚の群れにアタックして群れから散った魚から捕食していく。が、その捕食も成功率は個体差により5~30%程度と極めて低い。
3)ワカサギには微量ながら毒がある…山菜のゼンマイ同様人間くらいの体の大きさの動物に対しては問題にならないくらいの毒ですが、バスくらいの体の大きさの動物には1尾のワカサギでも結構深刻なダメージを与える。
という事で意外とバスによる食害は低いんです(が、ゼロではない)。
お礼
水温域での住み分け、深場に移動する成魚と浅場に移動する稚魚等、微量な毒の件、とてもよくわかりました。 夏でも捕食はするんね。夏のワカサギ釣ですか。全く知りませんでした。私の地方(九州)では全く話題に上りませんので。食べて美味しいんでしょうかね。 誰に聞いてもわからなかった長年の謎が解決しました。有難うございました。