都市が出来るにはそれなりの理由があり、また都市はそれを維持できるだけの土地でなければ成立しません。
東京は江戸時代から、100万人都市であったといわれています。これだけの人口が生活するためには、水・食料・その他のインフラ(下水道など)が整っていなければ、都市自体が成立しないのです。
江戸時代では、東京はこのような条件を充たせる唯一土地でした。関東平野の広い土地があり、江戸のすぐ外側には江戸の人口を餓えさせないだけの食料生産基地があり(米は全国からですが)、南側は海があるために魚が獲れ、また荒川(墨田川)・多摩川より水源をとることによって水道も普及していました。
このようにして、現在でも1000万の都市を維持しているのです。日本国内では残念ながら、このような規模の都市を作れる土地はそれほど多くなく、札幌・仙台・大阪・福岡などは現代都市を作る土地能力としては明らかに東京に劣ります。
また海外とは違い、日本は山国ですので都市を作れる土地自体が少なく、50~80万程度の都市が点在するような国と同列に論じるわけには行きません。
そして人間は、集合して集団で住む性向があります。古代でも三内丸山遺跡などは500人程度の集落だったようですが、当時の日本の人口は30万人程度だったわけで、インフラなどの土木技術がない時代では、すごい大都市だったはずです。
さて東京の話に戻りますが、日本は東京一極集中が叫ばれて久しいですが、これは江戸時代から始まっています。理由は政治・文化の中心だったからです。
江戸時代がはじまったときに、幕府が東京に幕府をひらき明治後もその体制が続いたことと、特に明治政府(現代でも)が中央集権的な政府を作ったことが原因の一端といわれています。(沖縄・北海道の開発庁まで東京にあったのですから)
このように中央集権的な政府を持ち、首都に人口が集積している国にフランスがあります。
フランス全土の人口は約6000万、そのうちパリを含む首都圏に約1000万程度住んでおり、大体日本の首都圏(1都3県)の集積具合と、面積・人口比率が同じぐらいになります(日本の首都圏は、人口約2500万)
今道州制が検討されていますが、このように地方に分権すれば、各地方も発展していくのだろうと思います。しかし逆に国は面倒を見てくれなくなりますから、各地方の努力によって格差が生まれるかもしれません。
お礼
大変興味深く読ませていただきました 個性ですか 仙台は東京のマネをしてる感じですね で仙台のマネをしてるのが他の東北地方ですかね個性を出すのはなかなか難しいですよね