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過去帳の意味と役割、先祖の供養方法について
- 先祖の過去帳には本家以外の祖母の実家の両親や兄弟も書かれています。しかし、嫁ぎ先の先祖の情報も追加することは可能です。
- 祖母の実家の先祖については、過去帳に書かなくても問題ありませんが、他の方法で供養する必要があります。
- 浄土真宗、大谷派では、お寺で過去帳を作成することも可能です。新たに過去帳を書いてもらうことを検討してください。
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曹洞宗の僧侶です。 前提として、過去帳はお寺さんが回向を奉げる方の戒名を読み込む時や、お家の方がご先祖様の命日を確認する時などに参照する、いわばご先祖様の登録名簿のようなものです。それ自体に霊魂が宿っているというものではありません。 (1)について、 お家によっては、お嫁さんの実家の過去帳を引き継いだりして、複数の過去帳を持っているケースも珍しくはありません。また一方で、「一つの過去帳には一つの家系のご先祖さま方しか書いてはいけない」という決まりがあるわけではありません。 しかし、過去帳はよほど詳しく書かれていない限り、3代も遡れば「この人誰?」というように続柄がよくわからなくなってしまう場合が多いのです。ですから、ご先祖様の登録名簿という性格上、一つの過去帳は一つの家系のご先祖様のみにしておいた方が、紛らわしくならず都合が良いと思われます。 できれば、そのお家の過去帳である「○○家過去帳」と、他の家系のご先祖さまで、縁あって供養することになった方々のための「有縁物故者過去帳」の2冊に分けて書かれておくことをお勧めします。 (2)について、 一般に「○○家過去帳」といっても、実際に家系が繋がっている全てのご先祖さまが書かれているわけではありません。分家した時を起点に新たに書き始めるとか、古くなりすぎて新調する時に誰だか分らなくなってしまったご先祖さまの分は「先祖代々諸精霊」として一つにまとめてしまうなど、いろいろな機会にご先祖さまを「整理」している過去帳もあります。 しかし、一般的な人の心として「先祖代々諸精霊」よりも、一人ひとりの戒名がわかる過去帳にふれた方が、ご先祖さまに対する気持ちもよりはっきりすると思われますので、本当にやむを得ない事情があるのでなければ、できるだけ「整理」は避けられた方が良いように思われます。 蛇足ながら。他宗のことを書いて恐縮ですが。 一般に、真宗大谷派では過去帳は用いません。真宗・浄土真宗では「特定のご先祖さまのためだけの供養」という考え方がありませんので、過去帳の必要性が薄いためではないでしょうか。 真宗・浄土真宗ではご先祖さまのお名前(法名)は、お仏壇の中に掲げる法名軸という小型の掛け軸に書かれるようになっているようです。 地域の習慣や過去の経緯によって、真宗の門徒さんながら過去帳を用いているお家もありますが、真宗本来の考え方からすると、改めた方が望ましい習慣であるようです。 この機会に、お世話になっているお寺さんに、よく相談されてから具体的な過去帳の扱いを決められてはいかがでしょうか。
お礼
大変ためになるご回答ありがとうございました。とても勉強になりました。色々と迷いましたが、やはり古い過去帳は祖母の形見として残しそこに祖母の名前も残そうと思います。 お寺の住職には過去帳でも法名軸でもどちらでもいいですよと言われました。 お寺さん以外、誰も相談する人がいなくてわからないことばかりです。とにかく母親代わりだった祖母が喜んでくれるようにしていきたいと思ってます。