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遡及と遡求
法律の勉強をしている者です。 法律用語で「遡求」というのがあります。(手形などで出てきます)私の持っている法律の資料を見ますと「遡求」と書かれていますが、このサイトでも、また多くの一般的なサイトでは、同じ内容のことを「遡及」と書かれている場合もあります。むしろ、「遡及」の方が頻度は高いかも知れません。 国語辞書などだと、遡及の方が普通に出てきます。 おそらく法律用語であるかどうかの違いとか、そう言う違いなのかなと思っていますが、法律用語としてはどちらが正しいのでしょうか。どちらも使用可能なのでしょうか。それともこのふたつが法律的には意味合いが違ってくるのでしょうか。 文書を書くときに迷っています。 ご存じの方がいたら、教えていただけると助かるのですが。 よろしくお願いします。
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遡及と遡求は全く異なる意味ですよ。 遡及ってのは、過去に遡ることです。法律や契約の効果を、その法律や契約が成立する以前のある時点までに遡って有効なものとすることです。 遡求ってのは、手形で裏書人に遡って、請求することです。手形独特の言い回しです。 因みに訴求は、消費者に訴えかけることです。
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- kanpyou
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A>B>C>Dと裏書人がいて、それぞれが裏書禁止の裏書などをしていなければ、ABCD各人に支払い義務が生じる(可能性がある)効果のことを『遡及』といいます。 ある人に対して、請求することを『遡求』といいます。
お礼
ああ、そうなんですね。 及と求の違いって、そう言うことなんですか。 となると、手形の説明の中に遡及と遡求両方が出てきてもおかしくないと言うことなんですね。 確かに、これは、国語の問題でよかったんですね。
- d-y
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法律用語の問題というより、普通の国語の問題だと思います。 「遡」は「さかのぼる」の意味。 時間的にさかのぼることもあるし、A→B→Cという順番で並んでいる人・物・事象をC→B→Aとさかのぼっていくこともある。 「及」は「(効果等が)及ぶ」「(効果等を)及ぼす」の意味。 「求」は「求める」の意味だけど、この場合は「請求する」と考えても良い。 ということで、手形等が不渡りになったときに自分の前の裏書人に支払を請求するのは「遡求」です。 ただ、手形の遡求を説明している文脈でも、義務や責任が「さかのぼって及ぶ」の意味でなら、「遡及」が間違いでないこともありえると思います。
お礼
国語辞書では確かにご指摘の通りでした。 ただ、法律用語は時々国語通りの意味ではない時がありますので、気になっておりました。 昔、友人が「第三債務者になってしまった!」と真っ青になって駆け込んできたことを思い出します。「お金を借りた覚えもないのに!」 第三債務者はお金借りてないですものね。(三番目の債務者じゃないから。) 手形の遡及を説明している文脈でも、義務や責任が「遡って及ぶ」意味なら「遡及」になるということ。 なるほどです。私が読んだ文はそれだったかも知れません。確かめてみます。 ありがとうございました。
お礼
早々のお答えありがとうございます。 法律用語なので、手元の国語辞書では役に立たなかったのです。 「刑罰不遡及の原則」という記述があったので、いわゆる遡求とは違うじゃないかと思っていたんですが、明快なお答えでよくわかりました。 ただ、あるサイトで、法律家の方の答えの中に(手形の仕組みについての事でしたが)遡及と書かれていたので、あれ?っと思ったことがありました。 遡求は、手形独特の言い回しなんですね。 ありがとうございました。