平均を求めるとき、(1+2+3)÷3と求めるような時は、1,2,3がどれも
等確率1/3で起こるという前提のもとに計算するときです。
これは、1,2,3に確率1/3という重みを付けて、
1×(1/3)+2×(1/3)+3×(1/3)
という計算をしていることになります。
しかし、1の起こる確率が1/4、2の起こる確率が1/4、3の起こる確率が
1/2のような場合には、平均は、
1×(1/4)+2×(1/4)+3×(1/2)
のように計算されます。
これは、イメージ的には、1,2,3が起こるという実験を数多くn回行うと
き、平均的に、1はn×(1/4)回、2はn×(1/4)回、3はn×(1/2)回起こる
と考えられるので、出る数の総合計は、
1×n×(1/4)+2×n×(1/4)+3×n×(1/2)
よって、これを回数nで割って、1回あたり、
1×(1/4)+2×(1/4)+3×(1/2)
であると考えられます。
このように考えると、一般的に、1回の実験でa1,a2,…,anが起こり得
るとし、それぞれの確率がpi(i=1,2,…,n p1+…+pn=1)とすると、
平均は、a1×p1+…+an×pnと計算されます。
二項分布の場合は、1回の実験で0,1,2,…,nが起こり得、k(k=0,1,2,
…,n)が起こる確率がnCk×p^k×q^(n-k)なので、平均は、
Σ(0≦k≦n)nCk×p^k×q^(n-k)×kを計算すればよいことになります。
(ここに、q=1-p)
後は技術的なことだけですが、(x+y)^nの2項展開において、xで微分
し、そして両辺にxを掛けた式を作って置き、x=p,y=qと代入すれば
目的の平均が分かります。