仮に、3つの党の得票率が平均A党40%,B党35%,C党25%とします。
もし、全ての小選挙区で、平均的な得票率と同じ得票率だとしたら、A党は4割の国民しか支持していないにも関わらず、100%の議席を得ることになります。
もちろん、実際には、そう単純なものではありませんが、小選挙区制では、「B党やC党に入れても当選しないと思うからA党に入れよう」という心理も働き、大政党有利になるという面もあります。
大選挙区制は、定数10人だとすると、A党4人、B党4~3人、C党2~3人になりそうですが、実際には、「1人余分に立候補すると票を分け合って当選ゼロということもあり得る」という判断が働き、分母が小さいほど、追加立候補に対して慎重になる傾向もあるので、計算上よりは大政党に有利です。
(日本は供託金も世界基準から見ると滅茶苦茶高い)
比例代表では、得票率に近い議席配分となるので、A党は40%程度しか議席が得られません。
しかし、それが「民意」なので、これを「中小政党の候補者に有利」と言うのは、小選挙区制との比較を強調した不正確な言い回しと思います。