【宅建】他人物売買・未完成物件売買の禁止について
以下の宅建の過去問で、選択肢「ウ」がなぜ未完成物件について述べていると判断できるのかわかりません。
※ア、イは理解していますので、ウだけ見ていただいても大丈夫です。
【問題】 宅地建物取引者Aが自ら売主として、B所有の宅地(以下この問において「甲宅地」という。)を、宅地建物取引業者でない買主Cに売却する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤ってい
るものの組合せはどれか。
ア
Aは、甲宅地の造成工事の完了後であれば、Bから甲宅地を取得する契約の有無にかかわらず、Cとの間で売買契約を締結することができる。
イ
Aは、Bから甲宅地を取得する契約が締結されているときであっても、その取得する契約に係る代金の一部を支払う前であれば、Cとの間で売買契約を締結することができない。
ウ
Aは、甲宅地の売買が宅地建物取引業法第41条1項に規定する手金等の保全措置が必要な売買に該当するとき、Cから受け取る手付金について当該保全措置を講じておけば、Cとの間で売買契約を締結することができる。
1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、ウ
4 ア、イ、ウ
【解説】
ア
誤り。他人物も、その所有者と売買契約締結すれば、売却可能。
宅建業者は、他人の所有に属する(自己の所有に属しない)宅地・建物については、自ら売主となって、その宅地・建物の売買契約を締結することができません。ただし、その宅地・建物の所有者と物件取得の契約(又は予約)を締結していれば、売却できます。他人物でも当該物件の取得が確実となって、買主に不測の損害が発生するおそれがなくなったからです。取得の契約がなければ売却はできません。
イ
誤り。他人物の所有者と取得の契約あり→代金未払でも売却可能。
宅建業者は、他人の所有に属する(自己の所有に属しない)宅地・建物については。自ら売主となって、その宅地・建物の売買契約を締結することができません。ただし、その宅地・建物の所有者と物件取得の契約(又は予約)を締結していれば、売却できます。この点。物件取得の契約(又は予約)があればよく、代金の支払い・登記の移転・引渡しまで必要ありません。
ウ
正しい。未完成物件→必要な手付金等の保全措置があれば、売却可能。
宅建業者が、未完成の宅地・建物について、自ら売主となって売買契約を締結する場合において、必要な手付金等の保全措置が講じられているときは、売却できます。本肢は正しい内容です。
以上より、誤っているものの組合せはア、イであり、正解は1。