実体験から回答させていただきます。
馬丁が馬を連れて歩くとき、右手で馬の口近くの手綱を持ち、
馬の斜め左側を歩きます。
そうすると馬の体は馬から見ていつも左の方へ引っ張られているわけです。
馬というのは草食で臆病な生き物ですから、怯えたり興奮したりすると
必ず逃げる方へ動きます。
つまり興奮した馬の体は引っ張られる反対の方へ逃げるんです。
その時の馬は自分の全体重をかけますから、馬体が傾くどころか
下手すると倒れるくらい傾きます。
馬の体が人間の引っ張る方へ大人しくついて来るときは落ち着いた状態ですから
決して馬体が傾くことはありません。
さらにサラニ、、、
このように馬丁がいつも馬の左側から手綱を引いていると馬の体が左右均等でなくなります。
馬体は常時かすかに左にカーブしているようになり
左へ曲がるときはスムーズに曲がれるのに右へ曲がるときは体が右にカーブせず、
逆方向へ反ったまま回るようになります。
人間が右方向へ体当たりするとき、右方向に背中を向けて倒れこむように肩から突っ込むことが
あるでしょう。そんな感じになるんです。まさに右に傾いて回ります。
文章ではどうも説明しにくいですが、分るでしょうか?こればっかりは馬を扱う人間でないと
分りにくいかもしれませんね。
結論を言いますと、馬が左に傾かないのは昔の馬丁がいつも左から馬を牽いていたためです。
乗馬をやっていると馬を動かすとき馬の体を左に動かすとき
わざと右へ押してやるテクニックを使います。
また馬を牽いて散歩させるときなど必ず馬体が左右が均一になるよう
右から牽いたり左から牽いたり体制を入れ替えます。
お礼
ありがとうございました!