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ショパンの楽譜
ショパン等の楽譜で1冊の中に同じ曲なのに2通りあったりしますが、それはどうゆう意味ですか?パデレフスキー版だと《BIS》と書いてあったりウィーン原典版だと≪a≫だったりします。あと演奏会やコンクール、試験の時にはどちらを弾く方が好ましいですか?
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この答えを書いたら論文が出来るほどなので、できるだけ簡単に書きます。 1)ショパンはピアノ教師でもありました。 2)各国からいろいろな生徒がレッスンに来ました。 3)ショパンは生徒によって違う弾き方を教えました。 4)ショパンが教えたときには鉛筆を使いました。 5)生徒たちが各国に戻ったとき「ぼくはショパンの弟子だ!」とか言いふらしました。 6)ショパンの弟子であることはショパンの直筆の鉛筆の跡が証明しました。 7)各国の出版社はその鉛筆のしるしを元に出版しました。 8)ドイツの出版物はドイツ人の生徒の楽譜をもとに出版されました。 9)フランスの出版物はフランス人の生徒の楽譜をもとに出版されました。 10)このように、いろいろと違った出版物が出てしまいました。 ショパンの音楽には「ポーランドの伝統」という意味もありますから、その点からいいますと私はパデレフスキー版をおすすめします。しかし遺作など、パデレフスキー版に含まれない曲もあります。学術的に最も優れているのがウィーン原点版。学術的とはいえ、ウィーン原点版にも変な音はあります。また同じ出版社の同じ曲でも、校訂者によって音の違う出版物が出ていることもあります。ドイツのぺテルス版やアメリカのシャーマー版は無難ですが、上のような理由により、「これが正しい!」というようなものは存在しません。 ではどうしたらいいか? 先生に聞かれるのが一番早いと思います。 あと大切なのは、ショパンを勉強する場合、最低でも3種類の楽譜を勉強しないと危険。CD等もそう。最低でも3人の演奏を聴かないと危険。間違えた解釈をコピーしかねないからです。 演奏会、コンクール、試験、オーディション、等、これらの違いによって点が上がったり下がったりということはありません。試験官はその程度の勉強はしています。また、そのような出版物間のマイナーな違いよりも、もっと大切なことがあるということを知っていますから、どの楽譜を使おうが、それほど心配することはありません。
お礼
遅くなりましたが、わかりやすく教えて下さってありがとうございました。ちなみに『bis』とは日本語になおすとどおいった意味でしょうか?