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人権擁護について
職場にて「人権擁護について、外国と日本とどのような違いがあるか」という課題が出されました(福祉施設勤務です)。会議(勉強会にちかい)の終了前に出された課題で、次の会議までにまとめて発表しなければいけません。 自分なりに調べてみましたが、人権擁護でヒットするのは殆ど人権擁護法案についてで、内容もあまり福祉とは関係ないようなサイトが多かったです。 業務が福祉系なだけに、質問の意図するものもそれに付随したものなのではと考えているのですが、どなたかそのような道に詳しい方、もしくはサイトをご存知の方、ぜひアドバイスをお願いいたします。
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人権の歴史について独習した者です。 ノーマライゼーションの観点からお答えします。 外国といっても色々ありますので、有名な話としてドイツ・中国・アメリカを挙げさせて頂きます。 間違いがありましたら後の回答者様、ご訂正お願いします。 ●ドイツ ユダヤ人大虐殺の際、はじめのほうでターゲットになったのが、とりわけ高齢者・障害者・住所不定者でした。 そうした悲劇的な歴史を踏まえ、現在ドイツでは、社会的弱者といわれる人たち(マイノリティとほぼ同義)を優先的に、彼らの人権を重視した社会構築を目指しているということです。 ●中国 天安門事件での戦車による一般人掃討からだいぶ時間が経った今日でも、北京の住宅街を一方的に、開発のため破壊したりしている様子をみてもわかりますように、中華人民共和国の政府はかなり人権を軽視しています。 年間の死刑人数も世界一と非常に多く、福祉的な意味での人権よりも、まず最低限の「生きる権利」的な人権すら守られない状況です。 上海などでは「老齢者保護法」なども考案されていますが、具体的な施策が現実に追いついていません。 ●アメリカ AA(アファーマティブ・アクション)法という有色人種優位の人権優先案があるアメリカは、かつての黒人差別で犯した人権侵害を取り繕うために努力を惜しまない国家です。 たしかにAA法は、「逆差別」という新たな社会問題を生み出すなど、欠点もいくつかありました。しかし人種のるつぼである困難を簡単には越えられませんので、こうした努力は継続されるでしょうし、これにより助かっている人も少なからずいます。 また、アメリカは20世紀で4回の国家規模の戦争を経験しました。そのため、兵士が戦争で負傷して帰還すると、障害をもった人の割合も世界最多(←いまは数字的な正確さはわかりません)になりました。 彼らは国のために負傷したわけですから、障害によって生活に支障があるようではいけない…という考えのもと、バリアフリー法がすさまじい速さで浸透し、「どんなことがあっても障害者を差別してはならない」という不文法が生まれました。 すべての公共施設はどのような障害者も拒むことは許されませんし、日本の旧建設省が出した「ハートビル法」のような建築法も、守っていないオフィスビル・商業ビルのほうが少ないくらいです。 アメリカはもっとも人権について追究している国だと言えるでしょう。 ●日本 日本はマイノリティ優位を目指す人権擁護について考えたがりますが、実際、生活で不便を覚える人の方が多いように思われます。 ■参考サイト http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%8D%E6%A5%B5%E7%9A%84%E5%B7%AE%E5%88%A5%E6%98%AF%E6%AD%A3%E6%8E%AA%E7%BD%AE
補足
回答ありがとうございます。 国によって様々な歴史があるのですね。アメリカのバリアフリー法が非常にすすんでいるのは知識として知っていましたが、そのような背景があるとは考えてもいませんでした。 >日本は~生活で不便を覚える人の方が多いように思われます とありますが、これをカバーするために日本では現在何らかの動きをしているのでしょうか。よく目にした「人権擁護法案」などがそれへの対応策なのでしょうか(パリ原則?と比較してまだまだ問題点が多いとのことらしいですが、福祉との関連性はいまいち解りません)