単に撮った動画を見るだけなら大差なしですが、編集を行うならDV方式の方が絶対有利です。
ビデオ映像をデジタルに変換すると情報量が膨大になるため、通常は圧縮して記録する方式が取られています。(放送局などでは、高画質の非圧縮方式のものが用いられることもありますが。)
そして、この圧縮方式は、フレーム間圧縮とフレーム内圧縮に大別されます。
ビデオ映像は、(方式によって異なりますが)一般的には1秒あたり30フレームの映像が記録されています。
連続した映像では、よほど動きの激しい場面でない限り、近接したフレームどうしの静止画像にはあまり差がありません。そこで、近接フレームとの差分だけをとって圧縮してやれば、わずかな画質の低下だけで、データサイズをかなり小さくしてやることができます。
これがフレーム間圧縮の考え方で、DVDに用いられているMPEG2もこの方式が用いられています。
一方、フレーム内圧縮では、1フレーム毎の画像を(JPEGのように)圧縮して、それらの画像データをすべて保存しています。この方式では、画質にこだわるとあまり圧縮率を上げることができません。そして MiniDVはこの方式を採用しています。
以上から、単に映像を記録するだけなら、データサイズを小さくできる(同じデータ量なら長時間録画できる)点でフレーム間圧縮の方が有利なのがおわかりいただけると思います。
しかしながら、録画したものを編集することを考えると、話は変わってきます。
編集をする場合は、動画の途中途中で切ったり張ったりしますので、どうしてもフレーム毎の画像データが必要になります。
そのため、ソースがフレーム間圧縮の映像の場合には、差分データを一旦解凍してフレーム毎の情報を取り出さなければなりません。そして(MPEG2は非可逆圧縮ですから)このときに画質が多少劣化してしまいます。
一方、DV方式はフレーム内圧縮ですから、編集時に圧縮データを解凍する必要がなく、画質の劣化もほとんどありません。(テレビ録画を想定した D-VHS や再生専用の DVD-ROM はMPEGなのに、ビデオカメラにはDV方式が採用されているのは、まさにこの理由によります。)
厳密には、パソコンでは動画を編集する場合には、MotionJPEG と呼ばれる方式で処理しますので、DV方式から取り込む際に、色調などに多少の劣化があります(ここで、IEEE1394ボードとコーデックソフトの差が出る)が、MPEG2からの取り込みに比べれば、はるかに有利です。
撮った映像を単に MPEG2としてパソコンや DVD-RAM にコピーして残すのなら、(大差ないと思いますが)どちらかといえば MicroMV方式(これは自信なしですが、D-VHS にコピーする場合にも、同じ MPEG2どうしの方が有利か?)、編集を考えるなら、初めに述べたように断然 MiniDVが良いと思います。
お礼
ありがとうございます。撮影はMiniDVで、編集後の保存はDVD という風にできればこのようにしたいと思います。