手術などのための血液の準備の時にどちらかの指示が出るのでその違いについてのご質問と思います。
輸血することが明らかである場合は事前に日赤血を確保し、個々のバックの赤血球と患者さんの適合性を検査しておきます。検査で不適合となるのは患者さんが他人の赤血球に対する抗体(不規則性抗体)を持っているときです。
現在の日赤の赤血球はMAPと呼ばれる保存液で作られているのでこうした血液確保をMAPと呼ぶことがあります。
これに対して、予測される出血量が(600ml以下など)少なく、輸血を行う可能性が低い場合、あらかじめのバックの確保や個々の適合試験は行わず、血液型の確認と不規則性抗体が無いことを確認しておき輸血が必要となった時に問題とならないことを知ることがT&Sタイプアンドスクリーンです。
輸血する可能性が低いのにその方だけに限定して確保することを無くすことで貴重な輸血血液を有効に利用できることを目的としています。