人の命を扱う仕事をするわけですから、当然厳しい選抜がなされなければなりません。僕は、私大の医学生ですが、勉強を根気強く続けられる人を選抜しているのかなと思います。(自画自賛なようですが・・・)
医学部は、募集人数がだいたい80名前後と、極めて少ないのが特徴です。その結果、競争率は激しくなります。
国立大学の医学部はセンターでかなり脚切りが行われるので、二次試験自体の競争率は驚くほどの倍率ではないかもしれません。
ただ、普通はセンター5教科7科目で最低でも88%を取っていないと、二次試験を受けたところで、合格はかなり厳しいと言われています。
レベルの高い国立(旧帝など)はホントに二次受験資格を与えない場合も珍しくありません。(ちなみに、僕が受験生だった年の東大理IIIは、94%で脚切りでした。)
だいたい僕の周りでは、85%以下の人は、国立受験は医学部を諦め、他の学部にせざるを得ない状況になってました。本当に究極のハイレベル争いです。
それに比べると、私立大学医学部はいくらかは入り易いと思います。(ただし、慶応義塾大学医学部・東京慈恵会医科大学は別格。国立と互角かそれ以上です。)
学費の高さは桁違いで、入学金や学費の時点で断念せざるを得ない受験生が増えるし、払える家でも、より学費の安い大学にという流れがあるからです。
しかし、お金さえあれば私大の医学部に合格できるものではありません。併願が可能な私立医学部は激戦を極め、倍率20倍・30倍も珍しくありません。
事実、僕の知り合いで慶応義塾大学理工学部と北里大学医学部を併願した人と、早稲田大学教育学部(多分理系受験)と杏林大学医学部を併願した人がいましたが、二人とも早慶には合格して私立医学部には落ちました。
とにかく医学部は、日本全国探して、どれほど学費が高いところでも、
どれほど僻地にあるところでも、簡単に入れるところは一つもありません。
また、医学生に課せられる勉強は半端なものではありません。「楽しいキャンパスライフ」などとは距離を置かないと、ついていけるものではありません。(もちろん、遊びと両立させる器用な学生もいますけどね)そういう勉強についていける人を入試で選抜するのです。
あと、一般的に誤解されているのは、「医師国家試験が簡単」ということ。たしかに毎年全国約8000人の医学生が国家試験を受験し、落ちるのは3、400人程度。ほとんどが受かります。しかしこれは国家試験が簡単だからではありません。むしろ、膨大な知識量が試される難しい試験です。それでもほとんどが受かるのは、医学生はみんな、信じられないくらい勉強しているからです。
少し熱くなってしまいました。長文すみません。
お礼
大変な仕事なんですね。 ちなみに私は医者になろうと一回ぐらい思ったことがありますが、やはり大変そうなのですぐ気が変わりました。(^o^)