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組織診のための病理標本作製について
私の町の病院の外科では手術後、医師が摘出した臓器、腫瘍部位などをステンレストレイに入れガーゼをかけ病棟のカンファレンスルームに持って来て 家族に見せます。その後その隣の部屋でドアも閉めずに小さいビンのような容器に入れているのを見たのですが、これは標本作製の前の作業ですか?こういう作業は滅菌された閉ざされた室内で行なう必要はないのでしょうか。細菌などの心配は不要なものですか?どこの病院の外科の病棟でもこのような光景は普通なんでしょうか。
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手術後の組織標本作成には、清潔扱いは必要ありません。小さいビンには、ホルマリンが入っています。組織の固定と言って編成を防ぐため標本作成前に必要な処理です。この固定済みの組織を数々の過程を得て、2~3ミクロンと言う、薄い薄い切片にして、その後染色を施して、顕微鏡で診断します。これが病理診断です。つまり、この標本から腫瘍の種類や良性、悪性といった診断がつくのです。無菌作業は必要ありません。
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- usg
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質問者さんの内容にそって、再度簡潔にお答えします。 まず、手術をすると言うことは、術者にも感染の危険性がありますので、術前に十分にその方面の検査はされており、摘出物を見せられたから危険と考えることは必要ないでしょう。どこの病院でも見られる風景です。 >手術後、医師が摘出した臓器、腫瘍部位などをステンレストレイに入れガーゼをかけ病棟のカンファレンスルームに持って来て家族に見せます。 これは、手術前に説明を受けてから手術をしているはずです。その結果、実際に説明したように、摘出した腫瘍を診断通りの証明をするために見せているのです。何も見せられずに、ただ、「取りましたので・・・」では、納得できない方が多いのです。また誤診から開腹したけど何もなかった、と言うことを隠されないことにもなります。 >ドアも閉めずに小さいビンのような容器に入れている ドアを閉める必要はありません。先にも書きましたが、標本作成のための作業です。 >どこの病院の外科の病棟でもこのような光景は普通なんでしょうか。 外科に限らず、どこの病院でもありふれた光景です。
お礼
詳しい説明ありがとうございます。感染についての検査については確認を取ってみようと考えています。家族、本人としては切除された部位はきちんと見せて欲しいと思います。余談ですが、ただ持ち歩かずに手術室に近い所で家族に見せるということをしたらいいのではないか、標本作成作業を目に触れるところで行なう理由がわからないとは感じています。
- ebisu2002
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こうした場面は固形の腫瘍を摘出した場合などに多いと思います。 あらかじめの病理診断でなんらかの腫瘍などであることが明らかでなく、感染性が考えられる結核などの可能性があるものでは危険と思います
お礼
ありがとうございます。腫瘍を含む臓器全摘などの場合、手術前に何かの感染症であるかどうかは血液検査で確認をしているのか、聞いてみる必要がありそうですね。
失礼しました。No.1の方の回答を見て大事なことを忘れていたのを思い出しました。 ホルマリン固定後なら問題ないです。 でも、質問の内容は、まさか生材料じゃないでしょうね・・・?
お礼
ありがとうございます。手術後すぐに摘出臓器・部位を家族に見せ「これを検査します」と言ってから医師がホルマリン固定をしています。
バイオハザード対策は法律等によって規制されているものではなく(法整備の不足だと思います)、各機関によってルール決めがまちまちなところはあります。良いことだとは決して思いませんが。 スタンダードのようなものは、日本なら国立感染症研究所が定めている病原微生物の安全管理規定のようなものがありますが、それもおそらく一般には公開していないでしょう。公開請求があれば公開せざるを得ないと思いますが。 で、都道府県の衛生研究所等も、たいていこれに沿った形でそれぞれの内規を作ってそれに従って仕事をしているはずです。 なのでその病院の内規はあるかどうかも判りませんが(なければないで問題ですが)、あれば一般的な取り扱い基準は以下のようになっているはずです。 ・病性鑑定のための検体はバイオセーフティレベル2(BSL2)で取り扱う よくP2とかP4とかいう場合があり、これをバイオハザード対策の基準と一般的には認識されていますが、Pは本来遺伝子組み換え施設の基準で(これは法的規制がある)、感染性物質の取り扱いは正しくはバイオセーフティレベル(BSL)です。余談でしたが。 で、BSL2というのは、BSL2の施設基準を満たす部屋以外では、非密封状態で取り扱ってはいけない、という取り扱い基準を意味します。言葉がややこしいですが・・・ BSL2の施設基準というのは、一般的には実験室または検査室の中にきちんと区画されたスペースがあり、その区域内に安全キャビネットといって中の空気が外に出てこない仕組みの設備と、もうひとつオートクレーブという滅菌装置を備えていること、です。 この基準に沿ってご質問の例を考えますと、ガンなどの組織診断のための組織であってもウイルスや細菌に感染した組織である可能性は否定できないので、この生検材料は間違いなくBSL2で取り扱うべきものです。 ですから、家族に見せるなら密封したビンの中に入れて、というのが妥当なところでしょう。非密封状態で家族に見せたりするのは、今のご時世では非常識とのそしりを免れないと思います。 少なくとも、私が家族でそんな状態で見せられたら抗議しますね。 もちろん上に挙げた取り扱い基準は、研究機関で定められているもので、しかもあくまで「内規」に過ぎません。 しかし病院は感染性物質の取り扱い方を理解している専門家だけでなく、一般の事務職員も多く、ましてや一般市民も数多くいる場所ですから、むしろ研究機関より厳しい基準を設定しなければならないはずです。 まあ、どこの病院でも珍しくない光景なのかもしれませんが、本当にリスキーだと思います。直接的な危険性云々もそうですが、何かひとつでも事故が起きたときの影響、世間からの信用を失うという意味で。 一応、ヒトではなく動物の方のウイルス屋なのですが、臨床家の感染性物質に関する意識の低さには、時々愕然とさせられます。
お礼
ありがとうございます。無防備な管理に疑問を感じていました。感染性物質の可能性もある摘出部位ですが、手術室から持ち歩いて固定するまでの間に 何らかの細菌やウイルスに汚染されて検査結果が出るという可能性は無いのかとも素人としては心配してしまいます。100%問題無いとは誰も言えないと思うからすべての医療機関統一でもっときちんとした対応をして欲しいと思いました。なかなか普通知ることが出来ない分野事情を詳しく教えて下さり大変勉強になりました。
- usg
- ベストアンサー率24% (83/341)
すいません。誤字がありました。 編成←変性です。
お礼
ご丁寧にありがとうございます。
お礼
ありがとうございます。無菌である必要はないのですね。