私は1型糖尿病患者(本人)です。 9歳で発症し、病歴は22年です。
下記は2013年現在の情報です。
インスリンは成長ホルモンでもあります。
お子様の成長(身長)にも関係します。
注射をやめてはいけないのはもちろんですが、血糖値や食事に気を取られていると、成長分が補えなくなります。
身長に関係するホルモンは複数ありますが、インスリンはその一つです。
しっかり食べて、しっかり量を打つ。 多く食べたら、その分インスリンの量を多く入れれば良いだけです。
時折、血糖コントロールは長年良好なのに、成人しても身長が両親や親族よりもかなり低い患者が稀にいますが
主治医や親御さんが厳格にコントロールし過ぎた結果という場合があるようです。気を付けてください。
私は危ないところでした。成長期は栄養のあるものを自由に食べて、しっかり量を注射する事が大事です。
中学に入り、インスリン量を増やしたらA1cは変わらないまま、身長が一気に伸びました。
(制服の買い替えが大変でしたがw)
ご質問については7年前の事ですので、既に解決されていらっしゃるかと思いますが…
御存じのとおり、1型糖尿病は現代の医学では完治できません。(2013年現在)
お子さんを助けたい一心で、変な健康法や宗教、健康食品のセールスなどに騙されないよう気を付けてください。
細胞移植の情報を書かれている方がいらっしゃいますが
たとえ膵島細胞を移植し、免疫抑制剤を服用し続けても、数か月~約1年の内に自己免疫によって死滅してしまうので、
金額的にも将来的にも、あまり割に合わない方法だと個人的には思います。
同じ1型糖尿病の友人が6年前に千葉東で細胞移植をしましたが、毎月の検査ごとに移植した細胞の量が減っていったそうです。
移植された細胞が生き残っていても、量が減る分、分泌されるインスリン量も減るため、結局は併用になっていました。
併用というのは、移植細胞の分泌するインスリンと、注射によるインスリンの併用です。
この場合、注射によるインスリンの量は移植前より少ないそうです。
そして、1年後には完全に移植した細胞は消えていたそうです。(注射のインスリン量は移植前の量に戻ったそうです)
結果的に、移植を繰り返すか、再び注射に戻るか。 その2択しかありません。
今のところは再生医療に期待して待つしかないでしょう。
「少しでも注射の手間を減らしてあげたい」と思われる場合は、
インスリンポンプ(折り畳み携帯電話サイズの皮下注点滴)という手もあります。
メドトロニックという米国の会社が製造販売しています。
日本では、主治医経由で手に入れます。(書面上はレンタル。血糖測定器の入手方法と似たような感じ。)
注射よりもやや高まる低血糖のリスク管理や、機械の不具合による高血糖、体調変化に応じた基礎量の調整など、
注意すべき点はそれなりにありますが、上手に使いこなせればとても便利な道具です。
安全衛生のため、3日に一度はチューブを交換する必要がありますが、
24時間体内にインスリンを注入し続けるので、健康な人の場合のインスリン基礎分泌の役割が果たせます。
(注射の超遅効性インスリン、ランタスやレベミルよりも血糖値は安定しやすいです。)
もちろん、ボタン操作で食事時のインスリン注射や、高血糖時の追加打ちも可能です。(超即効性インスリンのラピッドやアピドラの作用)
注射の様に1回1回、「効き初め」と「効き終わり」がないため、血糖値を安定させやすいのです。
しかし、体内環境やインスリンの効き方は個人差のある事ですから、必ずしも全ての患者がそうなる、とは言えないので
インスリンポンプ導入時には2週間ほど入院して、基礎量を決めたり、機械の扱いを勉強したり、様子を見る期間があります。
私は10日間入院しました。
インスリンポンプは関東よりも関西の方が積極的なようです。
患者が望んでも主治医がGOを出さなければ導入できませんので、参考まで。