一筆献上
質問者様は現行の映像や物語にご満足いただける方とお見受けしました。
私は不満です。いや、正確に表現すると『もっと面白い物語があるのではないか』と欲を出してしまいます。だから映画・ビデオ・DVD(24最高!)で飽き足らずに、小説も読んでいるのです。
勿論現行の物語でもとても良い物があり、涙なしには読めない(見れない)ものや手に汗握る物、厚い友情に現実を考えずに雄叫びを上げたくなる物などなどです。しかしもっと、もっとです。
50歳直前の私の世代のご幼少の頃は、まだ満足に映画もありませんでした。名作はありましたが1年のうちに10本も有ればよいところで、今のように毎月毎月名作に出会えるような環境ではなかったと言う、今思えば幸せ(?)な環境でした。満たされないから自分で創造するしかなかったのです。
書物の世界で言えば
私の最初の文字だけの書物との出会いは江戸川乱歩の短編集でしたが、その前には全体で10カット程度の挿絵の文庫本を読んでいました。それが
平井和正:著 『狼男だよ』
でした。この本のおかげで私は小説の世界に目覚めたのです。隣のクラスで私の友達の友達だった、後に私の大親友になったヤマネクンが貸してくれた本でした。それまで家庭の貧しかった僕は学校の図書館で本を読むくらいでさほど小説に、特にフィクションには興味がありませんでした。しかし出会ってしまえば他愛の無いもので、私はあっと言う間に空想世界の虜となっていました。この小説はアダルトウルフガイシリーズとして10巻程度出ていましたがまだ完結していないのではないでしょうか?途中で続巻を待っている間にSFに興味をなくした私は完結をいまだ知りません。
成人して、何時しか社会での多忙な日々が読書の時間を奪い、映像の世界での物語を優先させ始めた頃私は、個人的に勝手に師と仰ぐひとの著書に遭遇したのです。
内藤陳:著 「読まずに死ねるか!」
自らを”面白本オススメ人”と位置付けし、日本冒険小説協会(AFの会)を立ち上げ、純粋なワクワクどきどきを求めている陳師匠はすばらしいお人でありましてまだ会ったことはナイのですが、『イイ奴』だと自称されているので、推察。。。い、いや、確信しております。
この本に触れて、ジャンル自体にナンセンスを感じた私はハードボイルド、伝記、純愛、動物、伝奇、ホラー、サスペンス。スリラーと何でも読んでいく事になるのですが。。。。。閑話休題
#4の方のように頭の中のミニシアターで完璧な映像化(当社比満足度120%)にする方法がもっとも多いパターンであろうかと私も思います。よく私の読書仲間と話すのは
>あの物語の主人公は俳優○○がいい!絶対嵌るって!
>>え~~、あの役ならコメディアンの△△がいいですよ。
>何を言うか、若造め!絶対に○○だ。
上記のようなな会話があり、会社帰り飲み屋が喧々諤々の修羅場となり、果ては知らないおじさんまでああじゃない、こうじゃないとはなしに加わり、つまみのピーナッツが飛び交い、ビール瓶の林を造成し、足を踏み鳴らし、肩を抱き合い、姉妹には大声でわめき散らす混戦必死の最前線と化していくのでありました。。。悪ノリ謝謝平伏。
そうなんです。読書をもっと楽しみたいと思ったら、語り合える仲間がいると1000%楽しいですよ。もし身近にいなければ探す努力を惜しまれない事をオススメします。(手近で済ますなら、SNSもいいですけど、なるべくリアルな友達を衝く路ことがオススメです。)
最後に現在はまり気味の本を3冊上げて終了打ち上げとします。
(1)新堂冬樹:著 「銀行篭城」 幻冬社
この作者の書評は極端に2分化する。勿論良いという評価と悪いと言う評価であるが、モウ一つの2極化もしている。つまり「毒毒しいほどの人間の残虐性を描写する作家」と「純粋すぎる文章を書く作家」とである。どんな奴だろうと色々と調査していく内に、いつものように面倒くさくなり『読んでみりゃ分かる』とばかりに飛びついたのが本書である。幸いと言うか残念と言うか、あまりこの程度ではオタオタするほどのことは無かったが、動機はびっくりした。脚本次第でB級映画に出来るでしょう。監督には三池崇史あたりがいいと思いますが、あまり戦いが無いので迫力と言う意味ではイマイチかも知れませんが、他の作品が読みたいと思いましたよ。この作家はどんな物語を頭に詰めているのか?興味しんしんです。
(2)アイザック・アシモフ:著 「黒後家蜘蛛の会1」
昔に読んだ短編連作を古本屋を歩き回って、はしごして、ようやく見つけた本書は、とにかく小気味いい謎解きの理論展開はアームチェアディテクティブの最高峰と叫び声を上げる事に躊躇しない作品です。毎月一回、レストランに集まる奇人変人たち。と言っても皆それぞれプロフェッショナル。科学者、数学者、弁護士、画家、作家、暗号専門家の6人、専門職・職人と呼びたいような人たち。このメンバーに正直一路の名給仕・ヘンリーが探偵役に加わり、毎回違った料理とゲスト、異なった謎をテーブルに並べて食してしまおうと言う趣向だ。とにかく読んでください。挿絵なんて無くても頁を繰る手が止まらないこと請合います。30年近く前の本と話思えない新鮮さを味わえます。
(3)ジェフリー・アーチャー:著 「十二の意外な結末」
この作家は『ケインとアベル』と言う一大叙事詩を書き上げた稀代の作家でアルが、この短編集も秀逸の一言です。泣ける小説を探しているヒトへの贈り物としては最適でしょう。誰も文句はないと友達も言ってました。
以上いかがでしたでしょうか?長文で挿絵もありませんでしたが。。。
乱筆乱舞
お礼
ありがとうございます。 あるかもしれません。 事実、自分は、極度の近視で乱視もあります。 裸眼、両目で視力0.04位です。