間違いなくすべきですし、これからも続けていくべきです。
今までの、日本の経済は一部の産業(自動車や家電など)以外は全て官僚が決めていました。
日本が狭く小さく弱かった頃には、その方が良い面も多かったです(社会が狭かったので目が届きやすかったし、計画経済は生産資源を効率よく使える)。
例えば、銀行の金利も官僚が全て決めていました、今で言えばみずほからお金を借りても、UFJからお金を借りても金利は一定だったわけです。
ただ、これだけ経済が大きくなってしまうと、幅広く多様な問題を官僚が捌き切ることは不可能です。
国の能力は万能でもありませんし、公平ではありません。
官だって間違えますし、何より間違えるのを畏れて新しいことを出来ません、賄賂を貰う事もありますし、国が全て決めてしまうと国の方針が間違っていた時その業界は全て傾きます。
また民間の側から何かをやろうとしても、官僚が『はい』と言わないと何も出来ませんでした。こんな風に官僚に足を引っ張られた産業は全て競争力をなくしてしまいました。その最も良い例が農業でしょう。
民ならば、間違えた時も、挑戦した時も、全て自己責任です。賄賂を貰って悪い事をすれば自分の会社が損をしますし、挑戦せずに守ってばかりでは挑戦し続けている会社に差をつけられます。
今までの日本は官僚の統治していない、挑戦し続けた自動車などの産業の稼ぎで、官僚が統治していた、官僚に言われるままにやっている農業などの産業を食わせていたわけです。
しかし、流石にそれが限界に来たので、こんな事は止めようと始まったのが規制緩和です。
規制緩和の元では、国の仕事は最低限守らなければいけないルールを決める事です。
耐震偽装問題では、このルールが極めて穴だらけのルールだったので、姉葉などに付け込まれたのです。つまり悪いのはルールを作った官であるともいえるわけです。
(イーホームズは最低限のルールしか守っていなかったので付け込まれやすかったと言う点もあります)
現に、イーホームズ以外、役所の検査機関でも姉葉の偽装は見抜けなかった建築物もありましたし、イーホームズに偽装問題で法的な落ち度が無かったから、検察はイーホームズ偽装とは殆ど関係の無い架空増資で捕まえたのです(世論を鎮める為の見せしめです)。
勿論、今までのやり方を180度変えるのですから、新しい問題が次々と発生するのは当然です。
野球しかやったことない人が、サッカーを始めたのならミスをしちゃうのと同じです。
またサッカーにだっていろいろな問題はあります。
しかし本当に野球をやっていた頃は、ミスをしなかったのでしょうか?野球をやっていた頃には問題が無かったのでしょうか?
国鉄で何兆円も借金を作ったり、農業を滅亡寸前まで追い詰めたのは、官です。
民にだって問題はありますが、長い目で見れば官よりはマシです。
また規制を緩和すればやれる事が増えますから、ズルもしやすくなります。これまではズルをしないように役所が指導していたわけですが、これからはズルをしたら検察や公正取引委員会が罰を与えるというシステムに変更したわけです。
規制緩和をした時から、ライブドアのような事件が起こることは最初から分かっていた事ですし、その対策もしてあったからこそライブドアは捕まったわけです。
ただし、何でもかんでも、規制緩和をすれば良いというものでもない所はあります。世の中には確かに国にしか出来ない仕事も確かに存在します。
無料道路は国が金を出さなければ作れません。民は国から指示をされないと公害などの問題を考えません。強大なインフラは国が補助金を出さなければ整備が出来ません(ネットがこれだけ普及したのは国が金を出したからです)。
ただ小泉首相が言ってたように基本的には『民間で出来る事は民間で』でやった方が良いと思います。
最期に某経済学者の言葉を紹介します。
『官は他人(国民)のお金を使って、他人(国民)のためにやっているが、民は、自分のお金を使って、自分のためにやっている。どちらがより真剣に、正しい判断を行なえるかはあきらかだ』