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解雇理由における妥当な「社会通念」とは
別カテゴリでも質問した件なのですがカテゴリ違いな部分もあったため、該当箇所について改めてこちらで質問させていただきます。 (参照:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=2382598) 試用期間中の解雇について、1~3ヶ月以内(期間に幅あり)の試用期間中に、試用中の者に優劣をつけ一番優秀だった者1名のみ本採用し、他は「○○さんより劣っている」という理由で随時解雇していくという採用条件は合法でしょうか。 (ただし解雇された者については責められるべき事実はないと仮定(勤務態度、健康状態、出勤率、提出書類に問題はなく、協調性もあり、与えられた業務は全て成し遂げたとする)。また解雇にあたって30日前に解雇予告をするか、30日分の賃金を支払うことは双方了承ずみ) 労働局の総合労働相談コーナーにも電話で質問したのですが、相談員によって対応が異なっており混乱しています。 事前に選抜のための試用期間だと通知すれば問題ないという回答もあり、またそれとは逆に、相対評価で1名のみ選抜して他は勤務状態に問題がなくとも解雇するのは事前の通知があるないに関わらず社会通念上相当であると認められないとされる可能性大、という回答もありました。 短期間の雇用を終えた後、一名のみ契約更新という形で実質的に選抜をするとのなら理解できますが、あくまで「試用期間の上、本採用か解雇か」という判断をするとのこと。 解雇について、客観的に合理的な理由か・社会通念上相当であるかというのは、線引きが難しいとは思うのですが、1名の本採用者以外は解雇となることを前提とした試用期間であり、また解雇についても相対的評価のみを理由に業務不適格とするのは、解雇の権利を濫用しているように私には思えます(素人判断ですが)。 この件は法的にみてどのように判断されると思われますか? 類似の判例などはあるのでしょうか。
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- slotter-santa
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総合労働相談コーナーで対応が異なるものについて正解が出るとは思えませんが・・・ これは最初から「3ヶ月の期間限定雇用」にして「優秀な人間を正社員に選抜する」というふうにすればかなり問題点は薄まる(=違法性が低くなる)と思われます。 正社員であることを前提に採用し、試用期間を設定し、3ヶ月で1人しか選抜しないということであれば、正社員でも何でもないですよね。正社員を前提に採用している、という話だとすると、この取扱が当然社会通念上認められる、と見なされる確率は下がるでしょう。試用期間は幅広い解雇事由を認めてはいますが、能力の問題でなく1人しか採用しないと決めていたことが発覚すれば、この理屈は通らないと思われます。 この問題で重要なのは「1名のみ選抜」と裏で決めていて表には「試用期間の上、本採用で決める」と表で言っていることです。司法の場になった時に裏の理屈は通用しません。あくまで表の理屈(相手に言った理由)だけで争われることになります。試用期間なので絶対解雇権濫用で無効とまでは言えませんが、少なくとも問題ある取扱であるとは言えるでしょう。
- uoza
- ベストアンサー率39% (326/827)
「試用期間」というものはまことに紛らわしい制度です。今は給与をどれぐらいにしようかというための判定期間として設定されているものと考えられますが、たいてい「本社所定の給与」は事前におおよそ決められているわけです。 それはそれとして、解雇することが確定しているのに、質問のような契約を敢えてするのかがおかしいわけです。「○○さんより劣っている」という理由は合理的な理由とはまず認められませんので、会社は解雇不能状態に陥ります。解雇権の濫用、社会通念上許されない、のいずれも該当します。まとめると、この場合通常の雇用契約は不適当だということです。意図が異なるにもかかわらず、なんでもかんでもそれでいこうとするところにトラブルの原因があります。また、「試用期間」ということに会社は過度の期待をしてはならないということです。
お礼
アドバイスありがとうございます。 今回の件では、人事の担当者が「選抜のための試用期間だと事前に伝えてあるので該当者以外は解雇しても問題ない、30日前に解雇予告をするか、30日分の賃金を支払うなら問題ない」と、さも労基法などを熟知してるかのような自信のある口ぶりで強気な態度に出たため、騙されそうになりました。 実際の現場では「試用期間」について軽く考えがちで、解雇についても会社側の勝手な解釈を押し付けていることが多いようですね。困ったものです。
お礼
回答ありがとうございます。 総合労働相談コーナーの対応についてなのですが、最初は今回応募した会社に最寄りの労働基準監督署に併設されているところに電話相談したところ、私が採用を承諾し労働を始める前の段階であったためか、解雇を前提とした試用期間はおかしいのでは?という問いについても、「それは貴方の考えにすぎない、歯をくいしばって頑張るしかない」という返事(ほぼ原文)で、さっさと話を切り上げられてしまったのです。 対応に疑問を感じたため、近隣にある労働基準監督署とは独立した相談コーナー(サテライトコーナー)に電話したところ、今度は「試用期間ということは多少考慮されるが、相対的に能力を評価してトップのもの以外解雇するというのは問題がある」という回答。 後者のほうは私の立場としては感情的に納得のいく答えだったのですが、それでは前者の対応はなんだったのか、何故判断がまったく異なるのかと疑問に思い、それぞれの判断についての具体的な根拠や判例があるのならば知りたいと考えて調べているところです。 最初から「3ヶ月の期間限定雇用」にして「優秀な人間を正社員に選抜する」というようにすればどうかという提案は、実は私も今回のトラブル相手の会社側にそれとなく提案したのですが、拒まれたのです。 解雇という用語を用い、労基法を引き合いに出して「試用期間で認められる幅広い解雇事由」を盾に、1名のみ選抜することの正当性を主張しようとしたのも会社側です。 ちなみに今回のケースは、正社員であることを前提に採用しようとしているわけではなく、ほとんど正社員になれず解雇することを前提として採用しようとしていることになりますね。「1名のみ選抜」というのは裏で決めている訳ではなく、事前に伝えられているので、「試用期間の上、1名のみ本採用」と表で言っていることになります。 とはいえ、個々に問題がないにもかかわらず1人しか採用しないというのは試用期間といえども解雇事由としては不適切と判断されそうだということでよろしいのでしょうか。 実際に裁判してみないことには、白黒つけるのは難しいのでしょうが、少なくとも現段階でもグレーといえそうですね。