床の騒音については、２つの種類があります。
軽量衝撃音と重量衝撃音です。
一般にカーペットなどの防音対策は表面の柔らかさを利用して、騒音の低減をするものです。
いわば表面のクッション性を利用して低音化を図るものです。
ところでクッションはある程度つぶれるとそれ以上縮むことができなくなります。クッションではイメージできないのでしたら、クッションではなくスプリングバネを想像するとよりわかりやすいと思います。バネとバネの間の空間がなくなるぐらいつぶれてしまうとバネとしての役割りを果たせないことになります。
重量衝撃音と軽量衝撃音は何が違うかというと、この表面のクッション性により、騒音を低減できるかどうかの違いです。
重量のあるものにより発生する音は表面のクッション性がつぶれてしまって、効かなくなった場合に発生している音です。これを重量衝撃音と呼んでいます。
一般に重量衝撃音は人の歩行による足音（体重は重いので）、軽量衝撃音はスプーンなどの落下による音などで説明されます。
問題の騒音が足音など思いものにより発生している音でしたら（主にドンドン、トントンといった低い音）カーペットなどによる効果は期待しない方がよいでしょう。
軽いものにより発生している音（コツコツ、カーン等のような高い音）なら、表示されている程度の効果は期待できます。
なお、重量衝撃音が問題の場合、改装程度では効果が現れません。重量衝撃音、足音などが問題となっているのなら施工上のミスというよりも防音計画上のミスです。
重量衝撃音を対策するには床の構造的な補強などによる対策が必要です。だから一般的には費用が膨大になり対策は困難といわれています。
