JSA(共同警備区域)は朝鮮戦争停戦協定が調印された板門店区域を、北の人民軍と南の国連軍(実質はアメリカ軍)が共同で警備する区域です。板門店区域には軍事停戦委員会場や中立国監視団室の建物があり、真ん中を軍事境界線が走っています。本来は停戦協定にしたがって共同で警備する区域なので区域内は人民軍もアメリカ軍も行き来が可能でした。しかし、1976年8月に区域内にあった停戦記念として植えられたポプラの木をアメリカ軍側が視界を妨げるとして伐採しようとし、それで双方間で争いが起こりアメリカ兵2人が死亡、双方に10数人の負傷者が出る事件が起きた以後、軍事境界線上にコンクリート帯(幅50センチ、高さ5センチ)がつくられ、北側を人民軍が南側をアメリカ軍が警備することになりました。ちなみに現在、中立国監視団は撤収したりして活動しておらず、韓国映画のJSAのように監視団のスイスが事件を調査するということは現実にはありえないことです(事件のポプラの木は映画の中にも登場していましたね)。
また、軍事境界線をはさんで南北双方に2キロの非武装地帯が定められており、鉄条網があります。これをはさんで双方の銃撃や小競り合いは現在もたびたび起こっていますが、6・15南北共同宣言後は激減しているようです。
映画には韓国軍が登場していますが、韓国軍の軍事作戦権はアメリカ軍がもっています。一昨年の北朝鮮とアメリカの共同声明で停戦協定を平和協定にし、平和体制への取り組みが発表されましたが、ブッシュ政権の対北朝鮮強硬政策で共同声明後の交渉は中断しています。
お礼
再びありがとうございます m(__)m米軍の方々全てがそうではないかと思いますが、一部の人間が誤解を招くようなことをすると、全体がそう思われてしまう。これは、私達も気を付けないといけないですね。韓国に行く機会があれば絶対に38度線に行ってみたいと思っています。ありがとうございました。