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フーリエの積分公式の導出中に納得いかない部分が…
今年初めて大学でフーリエ変換を習ったんですが、フーリエの積分公式の導出中にどうしても納得いかない部分があったので質問させて頂きます。 まず、複素フーリエ級数の導出に関して。 周期T=2Lの周期関数f(x)に対して、 f(x)の複素フーリエ級数は、 f(x)=Σ<n=-∞...∞>{ C[n]exp(inπx/L) }・・・(1) 複素フーリエ係数は、 C[n]=1/2L*∫<-L...L>{ f(x)exp(-inπx/L) }dx・・・(2) ここまではOKです。 さて、次にフーリエ変換の導出になった時に、式(2)の形が C[n]=1/2L*∫<-L...L>{ f(y)exp(-inπy/L) }dy・・・(3) となっていたのです。 おわかりでしょうか?xがyに変わっています。 この式(3)を式(1)に代入すると、 f(x)=Σ<n=-∞...∞>{ 1/2L*∫<-L...L>{ f(y)exp(-inπy/L) }dy } ω[n]=nπ/L Δω=π/L と置いて、 f(x)=Σ<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-L...L>{ f(y)exp(-iω[n]y)dy }exp(iω[n]x)Δω } ここでL→∞の極限を考えると、 f(x)=1/2π*∫<-∞...∞>dω∫<-∞...∞>{ f(y)exp(-iω(y-x)) }dy となる。 ここで、最後にyが残ってくるのがどうしても腑に落ちません。 元々fとC[n]は同じ変数の関数のはずでは? いつの間にかyの関数に変わっている上に、yとは何なのか一切説明がありません。 定積分ですから変数に何を持ってこようが答えは同じ定数になるとは思うんですが、教科書を見てもyに関して全く断りなく使ってますし、ある程度Webで検索してみてもyに関する記述がある資料は見つかりませんでした。 しかも教科書のその後の演習では普通にf(y)にxを入れて解いてるし…。 一体このyはどこから現れたのでしょうか?何の意味があるんでしょうか?置き換えなきゃいけないんでしょうか? 先生に聞こうにも非常勤のため普段は大学にいないんです。 というより明日がテストなので…。 というわけでお分かりになる方、なるべく早急に回答をお願いします!
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まだ起きてるかなぁ・・・とりあえず、書いてみます。 いいえ、y=xではありません。変数を置き換えるというより、単に使う文字を入れ換えたということです。言葉で言うのは、難しいので、数式を見てください。 まず、次の式は、わかりますよね。xを0~1で積分します。 ∫<0...1> x dx = <0..1>[1/2*(x^2)] = 1/2 -0 =1/2 ここで、今、積分に使っている文字は「たまたま」xでした。別に、このxを、yにしようがtにしようがsにしようが、定積分の結果は1/2であるということがわかりますか? ∫<0...1> x dx = <0..1>[1/2*(x^2)] = 1/2 -0 =1/2 ∫<0...1> y dy = <0..1>[1/2*(y^2)] = 1/2 -0 =1/2 ∫<0...1> t dt = <0..1>[1/2*(t^2)] = 1/2 -0 =1/2 ∫<0...1> s ds = <0..1>[1/2*(s^2)] = 1/2 -0 =1/2 したがって、 ∫<0...1> x dx=∫<0...1> y dy=∫<0...1> t dt =∫<0...1> s ds = 1/2 です。 どの文字を定積分に使うかは、一切関係ないのです。極端な話ひらがなだろうと、漢字だろうと、定積分の文字は、なんだっていいのです。 ∫<0...1> あ dあ=∫<0...1> い dい=1/2 ここまで読んだところで、次の式を見てください。 C[n]=1/2L*∫<-L...L>{ f(y)exp(-inπy/L) }dy =1/2L*∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L) }dt =1/2L*∫<-L...L>{ f(s)exp(-inπs/L) }ds =1/2L*∫<-L...L>{ f(a)exp(-inπa/L) }da =1/2L*∫<-L...L>{ f(w)exp(-inπw/L) }dw C[n]は、定数なので、同様に、文字はなんでもいいんです。 途中でリーマン積分の定義を使うのは、わかります。無限和を積分に置き換えるためですね。でも、それは関係ありません。 次の式を見てください。上のC[n]を、そのまま、代入しただけです。次の式が成り立つことがわかりますか? f(x) =Σ<n=-∞...∞>{ (1/2L*∫<-L...L>{ f(y)exp(-inπy/L) }dy) exp(inπx/L)} =Σ<n=-∞...∞>{ (1/2L*∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L) }dt) exp(inπx/L)} =Σ<n=-∞...∞>{ (1/2L*∫<-L...L>{ f(a)exp(-inπa/L) }da) exp(inπx/L)} =Σ<n=-∞...∞>{ (1/2L*∫<-L...L>{ f(s)exp(-inπs/L) }ds) exp(inπx/L)} =Σ<n=-∞...∞>{ (1/2L*∫<-L...L>{ f(w)exp(-inπw/L) }dw) exp(inπx/L)} 繰り返しますが、定積分に使う文字は、なんでもいいのです。 さて、次の式がわかりますか? (∫<0...1> t dt)*p =∫<0...1> pt dt =p ∫<0...1> t dt =1/2p 一番最初の式を、定積分に使われている文字tとは関係ない文字pを使って、p倍しただけです。定積分に使われている文字とは、dtとかdyのように、dの後に続く文字です。この文字以外の文字が掛かっている時は、積分に関係ないので、定数扱いして、積分の外だろうが前だろうが後ろだろうが、どこにでも、好きなところに掛けることができるのです。 今、 f(x)=Σ<n=-∞...∞>{ (1/2L*∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L) }dt) exp(inπx/L)} で、定積分に使われている文字はなんですか? tであるということが、わかりますか?式中の ∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L) }dt の部分のdの後の文字がtだからです。すると、t以外の文字は、上記と同じ理由で、定積分の中だろうが、前だろうが後ろだろうが、どこにでもかけられます。そこで、 (∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L) }dt) * exp(inπx/L) =exp(inπx/L) ∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L) }dt =∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L)exp(inπx/L) }dt が成り立つことがわかりますか? さて、exp(t)=e^tですから、exp(t)*exp(s)=(e^t)*(e^s)=e^(t+s)=exp(t+s)ですね。 したがって、 ∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L)exp(inπx/L) }dt =∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L+inπx/L) }dt =∫<-L...L>{ f(t)exp(inπ(x-t)/L) }dt になることがわかりますか? したがって、 f(x)=Σ<n=-∞...∞>{ (1/2L*∫<-L...L>{ f(t)exp(-inπt/L) }dt) exp(inπx/L)} =Σ<n=-∞...∞>{ (1/2L*∫<-L...L>{ f(t)exp(inπ(x-t)/L) }dt} となります。ここで、 ω[n]=nπ/L Δω=π/L とおけば、定積分に使う文字は何でもいいことに注意すれば、 f(x) =Σ<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-L...L>{ f(t)exp(-iω[n]t)dt }exp(iω[n]x)Δω } =Σ<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-L...L>{ f(y)exp(-iω[n]y)dy }exp(iω[n]x)Δω } =Σ<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-L...L>{ f(a)exp(-iω[n]a)da }exp(iω[n]x)Δω } であることがわかりますか?しつこいですが、定積分に使う文字は何でもいいんです。L→∞の極限を取ると、 f(x) =∫<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iωt)dt }exp(iωx)dω } になります。注意してください!定積分dωが一個増えました。これも、例によって、文字はなんでもよいので、 f(x) =∫<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iωt)dt }exp(iωx)dω } =∫<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iut)dt }exp(iux)du } =∫<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-ivt)dt }exp(ivx)dv } =∫<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-ist)dt }exp(isx)ds } です。 さて、 f(x) =∫<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iωt)dt }exp(iωx)dω } の、 (∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iωt)dt) exp(iωx) を見てみましょう。定積分に使われている文字は、tなので(dtだから)、exp(iωx)には、文字tが含まれていないので、中に入れてしまえます。 (∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iωt)dt) exp(iωx) =∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iωt) exp(iωx) dt } 先ほどと同様に、exp(t)*exp(s)=exp(t+s)ですから、 ∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iωt) exp(iωx) dt } =∫<-∞...∞>{ f(t)exp(iω(x-t)) dt } です。これを、代入すれば、 f(x) =∫<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iωt)dt }exp(iωx)dω } =∫<-∞...∞>{ 1/2π*∫<-∞...∞>{ f(t)exp(iω(x-t)) dt }dω } =1/2π*∫<-∞...∞>dω ∫<-∞...∞>{ f(t)exp(-iω(t-x)) }dt =1/2π*∫<-∞...∞>dω ∫<-∞...∞>{ f(y)exp(-iω(y-x)) }dy =1/2π*∫<-∞...∞>dω ∫<-∞...∞>{ f(s)exp(-iω(s-x)) }ds です。しつこいですが、定積分に使う文字は、何でもいいんです。
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- Tacosan
- ベストアンサー率23% (3656/15482)
「x を y に置き換えた」だけであって, 「y = x とした」ということではありません. あくまで別の変数として扱ってください. また, ∫∫f(x, y) dx dy を ∫dy ∫f(x, y) dx と書くことがあります.
お礼
>また, ∫∫f(x, y) dx dy を ∫dy ∫f(x, y) dx と書くことがあります そうだったんですか!?初めて知りました! これって結構メジャーな記述法なんでしょうかね? 何の前触れもなく突然出てきて、しかも途中式が(私的には)かなり省略されていたので なんで積分の積になるんだ??とかなり頭をひねってました。 ∫<-∞...∞>dω とか普通に計算したら明らかに収束しないよなぁ??とかw ありがとうございました!これ知ってると知らないじゃえらい違いですね。
- betagamma
- ベストアンサー率34% (195/558)
>定積分ですから変数に何を持ってこようが答えは同じ定数になるとは思うんですが、 半分わかっているじゃないですか☆ 結論から言えば、同じ式にxとyがあると、混乱するだろうなぁ、と本の著者が思って、入れ替えただけです。 つまり、こういうことです。フーリエ変換というのは、何をしたかったのかというと、関数f(x)があったときに、次の形に、書き表したかったのでした。 f(x)=Σ<n=-∞...∞>{ C[n]exp(inπx/L) }・・・(1) ここで、C[n]を求めさえすれば、フーリエ変換ができたことになるわけです。ここで、C[n]という係数は、「xの関数ではない」ことに注意してください。これは、「xの関数ではない」ことが導かれるのではなく、今は、xの関数にしたくないんです。 さまざまな関数f(x)を、単純な関数exp(inπx/L)を用いて、定数*exp(inπx/L)の和だけであらわしたいというのが、フーリエ変換のキモだからです。 なので、xがなんであっても、C[n]は一定にしたいのです。 さて、では、どうやってC[n]を求めるのかというと、 C[n]=1/2L*∫<-L...L>{ f(y)exp(-inπy/L) }dy…(3) これで求めます。定積分ですから、定数であることに注意してください。 ここで、変数が勝手にxからyに変わったのは、本の著者が、「C[n]をxのままにしておくと、C[n]がxの関数だと誤解する人が出てくるだろう」と思ったからでしょう。 何度もいいますが、C[n]は、xの関数ではありません。 あ、一つ間違いがありますね。(1)の式に、(3)を代入すると、 f(x)=Σ<n=-∞...∞>{ (1/2L*∫<-L...L>{ f(y)exp(-inπy/L) }dy) exp(inπx/L)} ではないですか? よくみてください、C[n]の部分が、(3)式に置き換わっただけです。 ω[n]=nπ/L Δω=π/L 以降は、そのままです。
お礼
回答ありがとうございます! 確かにC[n]の式間違ってましたね…(--;)失礼しました。 うーん…xをyに書き直しただけなんですか? つまりy=xなんでしょうか? すると最後の exp(-iω(y-x)) がすごくおかしく感じるんですが…。 変数を書き換えていいのはあくまで定積分の中でだけですよね? 実は質問では書ききれなかったんですが、最後の和→積分の変換は、リーマン積分の定義 lim<Δω→∞>{ Σ<n=-∞...∞>{ F(ω[n])Δω } } = ∫<-∞...∞>{ F(ω) }dω を利用して解くみたいなんです。そう考えるとf(x)のΣの中身を F(ω[n])=∫<-L...L>{ f(y)exp(-iω[n]y) }dy exp(iω[n]x) とおいて、 f(x)=1/2π*∫<-∞...∞>{ ∫<-∞...∞>{ f(y)exp(-iωy) }dy exp(iωx) }dω 『exp(iωx)はyの関数ではない』ので定積分の中に入れられて、 f(x)=1/2π*∫<-∞...∞>{ ∫<-∞...∞>{ f(y)exp(-iω(y-x)) }dy }dω 『∫<-∞...∞>{ f(y)exp(-iω(y-x)) }dyはωの関数ではない』ので外に出して f(x)=1/2π*∫<-∞...∞>dω ∫<-∞...∞>{ f(y)exp(-iω(y-x)) }dy となる(質問の最後の式)。 最後の式にたどり着こうとするならこの2つの仮定が必要だと思うんですが、前者はf(x)=f(y)ならばx=yでxはyの式ですし、 後者は明らかにωの関数になってると思うんですが?? 何か勘違いしているんでしょうか?
お礼
起きてました。途中うっかりうとうとしてしまったのでもう寝られませんw わかりました!!!感動(ΩДΩ)! >(∫<0...1> t dt)*p >=∫<0...1> pt dt >=p ∫<0...1> t dt >=1/2p これでやっとイメージがつかめました。 定積分に2つ変数(例えばtとp)が含まれていた場合、その答えは定数ではなくてd○の○じゃない方の変数の関数になる(今はdtなので定積分の答えはpの関数)って事ですよね? だから、定積分に使う方の文字は『消えてしまうので』何でもいい、と。 ただ、今回の場合定積分の外側にxの関数exp(iωx)があって、それが最終的に定積分の中に入り込む(つまりは定積分に2つ変数が含まれて、1つがx)形になるので定積分に使う文字はxだと具合が悪い、という事ですね。 だからx以外なら何でもいいので(それこそひらがなでも漢字でもw)とりあえずyを使ってみた、と。 定積分が1つ増えた段階からだいぶ混乱していましたが、これでやっとすっきりしました! ∫∫f(x, y) dx dy = ∫dy ∫f(x, y) dx というのもネックでしたね。 色んな変数の場合を平行して説明していただいて、大変わかりやすかったです!これでやっとフーリエ変換の形がすんなり頭に入ってきそうです。本当にありがとうございました! あー…これからフーリエ余弦/正弦展開とラプラス変換/逆変換と……間に合うかなぁ…w